新芸術監督、近藤良平の第一弾。ジャンル・クロスⅠ<近藤良平 with 長塚圭史> 『新世界』 | Numero TOKYO
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新芸術監督、近藤良平の第一弾。ジャンル・クロスⅠ<近藤良平 with 長塚圭史> 『新世界』

彩の国さいたま芸術劇場の新芸術監督・近藤良平がついに動き出した。4月からの新体制のテーマは“クロッシング”。
近藤の掲げる“クロッシング”という言葉には、〈多彩なアーティストがクロス〉、〈地域でクロス〉、〈多様な人々がクロス〉という3つの“クロス”の意味が込められている。

ジャンルを超えて、舞台、テレビ、映像その他でボーダレスな世界を作り出してきた近藤の作品は、演じる者も受け止める人々も大人、子ども、障害のある人々と幅が広い。そんな近藤が「さまざまなジャンルのアーティストが刺激を与え合い、交わり合うことで新しい表現を生み出したい」と語る言葉は実にリアルだ。

就任後第一作目〈ジャンル・クロス〉第一弾として手掛ける作品は『新世界』。その作品のサポートを務めるのが、KAAT神奈川芸術劇場の芸術監督を務める劇作家・演出家・俳優の長塚圭史だというのだから、拍手喝采する人も多いだろう。

(C)宮川舞子
(C)宮川舞子

近藤の周りに集まったアーティストも興味深い。ダンサー、俳優として、舞台のみならずあらゆる分野に活動の幅を広げている入手杏奈、柿崎麻莉子、四戸由香、青井想のほか、サーカスアーティストとして国内外で活躍する油布直輝、長谷川愛実、天野真志、切り絵師のチャンキー松本。さらにミュージシャンとして岡田カーヤ、栗原務、鈴木井咲、西尾賢、リョコモンスターら個性あふれるメンバーが揃い、控えめに言っても面白すぎる。

「舞踊でも芝居でも音楽劇でも収まらないような新しい感覚を探りたい」と語る近藤が、ウィリアム・シェイクスピアの『テンペスト』をモチーフのひとつに織り交ぜ、鮮やかでマジカルな『新世界』を見せてくれる。期待しかない。

舞台 ジャンル・クロスI 近藤良平 with 長塚圭史 『新世界』

演出・振付/近藤良平(彩の国さいたま芸術劇場芸術監督)
演出補/長塚圭史
出 演/
近藤良平
長塚圭史
入手杏奈、柿崎麻莉子、四戸由香、青井 想
サーカスアーティスト:油布直輝、長谷川愛実、天野真志
切り絵師:チャンキー松本
ミュージシャン:岡田カーヤ(Sax/Fl)、栗原 務(Dr/Perc)、鈴木井咲(Gt)、西尾 賢(Pf)、リョコモンスター(Vo/Tb)

主 催・企画制作/公益財団法人埼玉県芸術文化振興財団
助 成/一般財団法人地域創造
協 力/KAAT神奈川芸術劇場
特別協力/沢入国際サーカス学校、瀬戸内サーカスファクトリー

公演日程/2022年4月29日(金・祝)~5月1日(日)各日15:00~全3公演
会場/彩の国さいたま芸術劇場 大ホール
※演出の都合により、開演時間に遅れますと、ご入場をお待ちいただく場合がございます。予めご了承ください。
料金(全席指定・税込)/一般:5,000円、U-25*:2,000円
埼玉県民優待:3,500円
埼玉県民優待(U-25*):1,200円(※U-25:公演時25歳以下対象。入場時要身分証明書)

TEL/SAFチケットセンター 0570-064-939(休館日を除く10:00~19:00)
WEB(SAFオンラインチケット)/ https://ticket.aserv.jp/saf/
窓口/彩の国さいたま芸術劇場(休館日を除く10:00~19:00)、埼玉会館(休館日を除く10:00~19:00)
イープラス/https://eplus.jp
チケットぴあ/https://t.pia.jp

公演公式HP/https://www.saf.or.jp/stages/detail/93099/

Text:Reiko Nakamura

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