祝!! 建築家・田根剛が2度目のフランス国外建築賞グランプリ受賞 | Numero TOKYO
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祝!! 建築家・田根剛が2度目のフランス国外建築賞グランプリ受賞

「弘前れんが倉庫美術館」と青森県の最高峰で”津軽富士”と称される岩木山。 Photo: Daici Ano
「弘前れんが倉庫美術館」と青森県の最高峰で”津軽富士”と称される岩木山。 Photo: Daici Ano

建築家・田根剛が主宰する建築設計事務所、Atelier Tsuyoshi Tane Architects(ATTA)が設計を手がけた「弘前れんが倉庫美術館」(青森県弘前市)が、2021年度フランス国外建築賞グランプリ(Grand Prix AFEX)を受賞した。フランス国外建築賞はフランスを拠点とする建築家を対象に、国外での活動を称えるフランス文化庁認定の国際的な建築賞。5月20日に行われたヴェネチア建築ビエンナーレの開会式と同時に催される授賞式にて公式発表となった。

明治・大正期に建設された煉瓦造の建物を約2年の改修工事を経て再生。 Photo: Daici Ano
明治・大正期に建設された煉瓦造の建物を約2年の改修工事を経て再生。 Photo: Daici Ano
熟練の煉瓦積み職人が手がけたエントランス。 Photo: Daici Ano
熟練の煉瓦積み職人が手がけたエントランス。 Photo: Daici Ano
光輝く”シードル・ゴールド”の屋根は「弘前れんが倉庫美術館」のシンボル。 Photo: Daici Ano
光輝く”シードル・ゴールド”の屋根は「弘前れんが倉庫美術館」のシンボル。 Photo: Daici Ano
「弘前れんが倉庫美術館」は2020年7月にグランドオープンした現代アートの美術館。受賞に至った理由としては、弘前の街・人々とともにおよそ100年の歴史を刻んできた煉瓦倉庫を壊すのではなく、現代美術館として未来へ繋げるコンセプト「記憶の継承」や、素材を活かした補修修繕による「延築」の技術と建築デザインなどが高く評価された。過去と未来を繋ぐ田根の作品が評価されることは、より良い未来を暗示するようでとても頼もしく感じられる。Numero TOKYOでは、過去にこの「弘前れんが倉庫美術館」について田根のインタビューを掲載

また、なんと田根は2016年にも「エストニア国立博物館」で同じくフランス国外建築賞グランプリを受賞しており、同じ建築家による2度目の受賞は初めてとなる。

「エストニア国立博物館」 Photo: Propapanda / image courtesy of DGT.
「エストニア国立博物館」 Photo: Propapanda / image courtesy of DGT.

ATTA(Atelier Tsuyoshi Tane Architects)は主宰の田根剛を中心に世界各地で実績を積んだ多国籍のスタッフ約30名で構成され、ヨーロッパと日本を中心に世界各地で多数のプロジェクトが進行中。「Archaeology of the Future −未来の記憶」をマニフェストに掲げ、近代化やグローバル化によって埋もれた場所の記憶を掘り起こし、未来へと継承する建築を創り出している。現在はパリ・コンコルド広場前に建つルイ十五世の王室オテル・デ・ラ・マリーン館内の「アル・ サーニ財団美術館」(2021秋竣工予定)を手がけるなど、今後の活躍も見逃せない。

パリにあるATTAのオフィスの様子。Photo: Atelier Tsuyoshi Tane Architects
パリにあるATTAのオフィスの様子。Photo: Atelier Tsuyoshi Tane Architects

Text:Sayaka Ito

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