南青山の「void+」で、東恩納裕一の個展が開催中 | Numero TOKYO
Art / Post

南青山の「void+」で、東恩納裕一の個展が開催中

Yuichi Higashionna『mirror ball (ovoid)』(2020)void+ ©Yuichi Higashionna
Yuichi Higashionna『mirror ball (ovoid)』(2020)void+ ©Yuichi Higashionna

東京・南青山の「void+」で、アーティスト・東恩納裕一による個展「Large Interior」が開催中。2021年1月23日(土)まで。

日常に潜む“不気味さ”を手がかりに、さまざまなメディアを融合させたインスタレーションを行ってきた、アーティストの東恩納裕一(ひがしおんな・ゆういち)。 新作展のタイトル「Large Interior」は、精神分析の祖、ジグムント・フロイトの孫である画家のルシアン・フロイドによって描かれた『Large Interior W11 (after Watteau)』(1981-83年)から名付けられている。四つの展示スペースには、身近なインテリアから着想を得たという絵画やオブジェ、映像が展示されているが、それらはどこかよそよそしいような印象を与える。東恩納によれば、「ジグムント・フロイトは、この感覚を“不気味な”と形容した」が、展示室を照らすLEDの光が観る者の目をくらませ、その不気味さを見えなくしてしまう。

Yuichi Higashionna『The Little Match Girl (animation)』(2020)void+  ©Yuichi Higashionna
Yuichi Higashionna『The Little Match Girl (animation)』(2020)void+ ©Yuichi Higashionna
「void+」に新しく加わった「void+eaves」
「void+」に新しく加わった「void+eaves」
なお、会場の「void+」は、南青山に佇む二つの空間からなる実験的な現代アートのギャラリーとして2005年からスタート。今年2月には新コンセプトのアートセレクトショップ「void+stock」とECサイトをローンチし、この12月に新たな展示スペースとして「void+eaves」が加わった。このスケールアップした空間で、これまでの活動に加えてアートやカルチャーイベントの新たなアプローチを展開していく。2020年12月11日(金)〜13日(日)には、「void+eaves」のこけら落とし展として「POP-UP “ARTIST RUNNING” #1 長谷川友香「FAKE4」by XYZ collective」が開催された。

視覚に訴えかけることで、観る者を不気味な空間へと静かに誘う……。そんな東恩納の新作をお見逃しなく。

 

※掲載情報は12月18日時点のものです。
開館日や時間など最新情報は公式サイトをチェックしてください。

東恩納裕一「Large Interior」
会期/2020年12月11日(金)〜2021年1月23日(土)
会場/void+
住所/東京都港区南青山3-16-14 1F
入場料/無料
時間/12:00〜18:00
休廊日/日・月曜日、祝日、2020年12月26日(土)〜2021年1月4日(月)
問い合わせ/info@voidplus.jp
URL/www.voidplus.jp/

Text : Manami Abe

Magazine

DECEMBER 2024 N°182

2024.10.28 発売

Gift of Giving

ギフトの悦び

オンライン書店で購入する