西陣織の細尾が追求する「美」@HOSOO GALLERY(京都) | Numero TOKYO
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西陣織の細尾が追求する「美」@HOSOO GALLERY(京都)

西陣織の老舗「HOSOO(細尾)」が、独自のリサーチや、研究開発を通して「美」を追求するプロジェクトを始動。その第一弾として、展覧会「QUASICRYSTAL ―コードによる織物の探求」が開催中だ。同社が運営するHOSOO GALLERY(京都市)にて、翌年2月13日(土)まで。

有史以来、脈々と続く「布と人間の関わり」について、現代ならではの視点を交えた多角的な研究開発を継続的に行っている、「HOSOO STUDIES」。HOSOOがこれまでに培ってきた染色作家や産地、有識者、クリエイターとのネットワークを活かし、関係者への調査活動や、独自の工房での先駆的な織物開発を通して「美とは何か?」を問いかけるリサーチを展開している。 そんな「HOSOO STUDIES」の研究開発プロジェクト第一弾として、本展「QUASICRYSTAL ―コードによる織物の探求」が開催中だ。

本プロジェクトは、2017年より、アーティストでプログラマーの古舘健と共同し、織物の根源的な構成要素である「織組織」に関する研究開発に継続して取り組んできた。2019 年からは、堂園翔矢、巴山竜来、平川紀道という、デザイン、数学、アートと異なる領域でコンピューテーションによる表現や研究活動を行う3名を迎え、プログラミングによる新たな織組織の秩序を開発してきたという。

本展では、4名により制作されたこの新しい織組織を、HOSOOの職人によって西陣織ならではの素材、技術を合わせ制作した、普遍的な美を兼ね備えた全く新しい織物を公開。人間の寿命では計算しきれない組織をコンピューターがつくり上げ、人間の手と完成で仕上げるというプロセスを経ることによって、「美」とは何かを問いかけた作品となっている。
会場は、昨年オープンしたブランド初の旗艦店2Fに併設する、HOSOO GALLERY(京都市)。“More than Textile” を信条とするHOSOOの工房の新たな取り組みとして、要注目だ。

「QUASICRYSTAL ―コードによる織物の探求」展
会期/2020年10月24日(土)〜 2021年2月13日(土)
会場/HOSOO GALLERY
住所/京都市中京区柿本町 412
時間/10:30〜18:00※入場は閉館の15分前まで
休館/日曜、祝日、年末年始
TEL/075-221-8888
URL/www.hosoogallery.jp/exhibitions/

Text:Akane Naniwa

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