写真家・石元泰博写真展、東京オペラシティでも開幕 | Numero TOKYO
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写真家・石元泰博写真展、東京オペラシティでも開幕

写真家・石元泰博の生誕100年を祝う展覧会「生誕100年 石元泰博写真展 伝統と近代」が開催中。東京・初台の東京オペラシティ アートギャラリーにて、2020年12月20日(日)まで。

『セルフ・ポートレート』(1975年) ©️高知県,石元泰博フォトセンター 高知県立美術館蔵
『セルフ・ポートレート』(1975年) ©️高知県,石元泰博フォトセンター 高知県立美術館蔵
写真家・石元泰博は1921年、アメリカ・サンフランシスコに生まれ、シカゴのインスティテュート・オブ・デザイン (通称:ニュー・バウハウス)で写真技法や造形的感覚を学ぶ。バウハウスの流れをくむ近代的な視点から、対象の構造的、空間的特性を鋭く捉えたその作品は、写真界だけでなく、建築やデザイン、美術にわたって戦後日本の芸術界に大きなインパクトを与えた。代表作の「桂離宮」シリーズ、丹下健三や磯崎新、内藤廣らの建築作品を撮影したシリーズ、シカゴと東京の人と街を捉えたシリーズなどで広く知られている。
『シカゴ ハロウィン』ゼラチン・シルバー・プリント(1948-52年) ©️高知県,石元泰博フォトセンター 高知県立美術館蔵
『シカゴ ハロウィン』ゼラチン・シルバー・プリント(1948-52年) ©️高知県,石元泰博フォトセンター 高知県立美術館蔵
『桂離宮 中書院東の庭から中書院、楽器の間、新御殿を望む』ゼラチン・シルバー・プリント(1953, 54年)
『桂離宮 中書院東の庭から中書院、楽器の間、新御殿を望む』ゼラチン・シルバー・プリント(1953, 54年)

石元泰博の生誕100年に当たる来年2021年に向け、これまでの軌跡を回顧する展覧会が現在開催されている。東京オペラシティ アートギャラリーにおける本展「生誕100年 石元泰博写真展 伝統と近代」では、「伝統と近代」を切り口として作家活動の前半に注目。ニュー・バウハウス時代の実験的な初期作品をはじめ、多様な被写体を貫いた石元の眼差しに迫る。

『御陣乗太鼓(輪島)』ゼラチン・シルバー・プリント(1962-64年) ©️高知県,石元泰博フォトセンター 高知県立美術館蔵
『御陣乗太鼓(輪島)』ゼラチン・シルバー・プリント(1962-64年) ©️高知県,石元泰博フォトセンター 高知県立美術館蔵

また、共同企画として東京都写真美術館で開催中の「生誕100年 石元泰博写真展 生命体としての都市」では、ミッドキャリアから晩年の作品に焦点を当て(※1)、2つの展覧会を通して観ることでより多角的な視点から石元の活動の全貌を明らかにする試みとなっている。さらに来年1〜3月にかけては、高知県立美術館で集大成となる展示が行われる。

過去最大規模で行われる石元泰博写真展。ぜひ、お見逃しなく!

(※1)参考記事:Numero.jp「生誕100年 石元泰博写真展 生命体としての都市」

 

※掲載情報は10月14日時点のものです。
開館日や時間など最新情報は公式サイトをチェックしてください。

生誕100年 石元泰博写真展 伝統と近代
会期/2020年10月10日(土)〜12月20日(日)
会場/東京オペラシティ アートギャラリー
住所/東京都新宿区西新宿3-20-2
入場料/一般 1200円、大学・高校生 800円、中学生以下 無料
時間/11:00〜19:00
休館/月曜日(但し11月23日(月・祝)は開館し、24日(火)は休館)
TEL/050-5541-8600(ハローダイヤル)
URL/www.operacity.jp/ag/exh234/

Text : Manami Abe

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