森村泰昌による注目の個展、今年閉館の原美術館で開催 | Numero TOKYO
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森村泰昌による注目の個展、今年閉館の原美術館で開催

参考写真:映像作品『エゴオブスクラ』より(2020) ©Yasumasa Morimura
参考写真:映像作品『エゴオブスクラ』より(2020) ©Yasumasa Morimura

東京・品川の原美術館にて、アーティスト・森村泰昌(もりむら・やすまさ)の展覧会が開催。2020年4月12日(日)まで。

  名画や映画の登場人物、あるいは歴史上の人物を装ったセルフポートレイト作品で知られるアーティスト、森村泰昌。巧みなメイクや衣装を用いてさまざまな人物に成り代わり、原作やその背景に独自の解釈を加えてきた。1985年、『肖像(ゴッホ)』で鮮烈なデビューを果たして以降、一貫して“「私」とは何か”を問い続けている。

『ポートレイト(女優)/駒場のマリリン』(1995‒2008) ©Yasumasa Morimura
『ポートレイト(女優)/駒場のマリリン』(1995‒2008) ©Yasumasa Morimura
『モデルヌ・オランピア 2018』(2018) ©Yasumasa Morimura
『モデルヌ・オランピア 2018』(2018) ©Yasumasa Morimura

「森村泰昌:エゴオブスクラ東京2020―さまよえるニッポンの私」と名付けられた本展では、2018年に発表された映像作品を再編集した『エゴオブスクラ』と、本映像を用いて行われる森村のレクチャーパフォーマンスを通じて、日本近現代史や文化史に言及する。映像作品では、日本人の記憶に深く刻まれている昭和天皇とダグラス・マッカーサーの歴史的写真やマリリン・モンローらに扮して登場。戦前の教えが否定され、西洋の価値観で埋められていった時代に生まれた森村が、2020年、 “『私』とは何か”を観る者に問いかける--。

なお、会場の原美術館は1938年に個人邸宅として建てられ、79年に美術館として開館。館内のトイレを森村が作品化した常設インスタレーション『輪舞(ロンド)』(1994年)も設置されているが、今年12月をもって老朽化などを理由に閉館する。この機会に、会場へ足を運んでみてはいかが。

参考写真:映像作品『エゴオブスクラ』より (2020) ©Yasumasa Morimura
参考写真:映像作品『エゴオブスクラ』より (2020) ©Yasumasa Morimura

 

森村泰昌:エゴオブスクラ東京2020―さまよえるニッポンの私
会期/2020年1月25日(土)〜4月12日(日)
会場/原美術館 住所/東京都品川区北品川4-7-25
料金/一般 1100 円、大高生 700 円、小中生 500 円、70 歳以上 550 円(原美術館メンバーは無料)
時間/11:00〜17:00 (水曜日は20:00まで、入館は閉館30分前まで)
休館日/月曜日(祝日の場合は開館し、翌平日休館)
TEL/03-3445-0651
URL/www.haramuseum.or.jp/jp/hara/

Text : Manami Abe

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