エミリー・メイ・スミス個展「Avalon」@ペロタン東京 | Numero TOKYO
Art / Post

エミリー・メイ・スミス個展「Avalon」@ペロタン東京

『Gleaner Odalisque』(2019) Photographer: Charles Benton. Courtesy of the artist and Perrotin.
『Gleaner Odalisque』(2019) Photographer: Charles Benton. Courtesy of the artist and Perrotin.

“ある道具”を通して、社会問題に訴えかけるアーティスト、エミリー・メイ・スミスによる日本で初めての個展が開催。東京・六本木のペロタン東京にて、2019年8月28日(水)〜11月9日(土)まで。

1979年生まれ、ニューヨークを拠点に活動するアーティスト、エミリー・メイ・スミス。熟練した技術と洗練されたコンセプトによって、ジェンダーやセクシュアリティといった現代のさまざまな問題を観る者に訴えかける。具象画家であるスミスが描き続けているのは、彼女の“代役”。といっても、肉体が描かれることはほとんどない。画面に登場するのは、掃除道具の「箒(ほうき)」だ。

『The Gleaner and Me』(2019) Photographer: Charles Benton. Courtesy of the artist and Perrotin.
『The Gleaner and Me』(2019) Photographer: Charles Benton. Courtesy of the artist and Perrotin.
『Eldorado』(2019) Photographer: Charles Benton. Courtesy of the artist and Perrotin.
『Eldorado』(2019) Photographer: Charles Benton. Courtesy of the artist and Perrotin.

箒は、長年わたって女性に委ねられてきた家事労働の象徴である一方で、ディズニーの傑作『ファンタジア』(1940年)の一場面では、師匠気取りの魔法使いに反逆するキャラクターとして描かれている。「誰かに支配されそうになったとき、強い力を発揮したのは、この、実に身分が低い物なのです」と、スミス。女性としての考えや体験を、箒などのシンボルを介して画面に落とし込んでいる。

気鋭のアーティスト、エミリー・メイ・スミスによる、日本で初開催の個展をお見逃しなく!

 

エミリー・メイ・スミス「Avalon」
会期/2019年8月28日(水)〜11月9日(土)
会場/ペロタン東京
住所/東京都港区六本木6-6-9 ピラミデビル1階
入場料/無料
時間/11:00~19:00(8月28日は、17:00〜20:00)
休館/日・月曜日
TEL/03-6721-0687
URL/www.perrotin.com

Text : Manami Abe

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