高畑勲展が開催中。奈良美智のドローイング作品も
「アルプスの少女ハイジ」や「かぐや姫の物語」などで知られ、日本のアニメーション界を牽引してきた高畑勲。東京・竹橋にある東京国立近代美術館でその業績を総覧する初の回顧展が開催中。アーティストの奈良美智と共作した『鳥への挨拶』のドローイング作品など、見所が盛りだくさん!
戦後の日本アニメーションの基礎を築き、昨年惜しまれながらも逝去した監督・高畑勲。TVアニメ「アルプスの少女ハイジ」(1974年)や、ジブリ映画「火垂るの墓」(1988年)、「かぐや姫の物語」(2013年)など、様々な名作を世に送り出してきた。
本展では、制作ノートや絵コンテなどの貴重な資料を公開しながら、彼が遺した業績、そして監督が絵を描かないことに焦点を当て、高畑のアニメーションの魅力に迫る。
また会場では、高畑が翻訳し、現代美術家である奈良美智が絵をつけた、ジャック・プレヴェールの詩画集『鳥への挨拶』から生まれた奈良美智のオリジナル作品も公開中だ。この本を制作するにあたり、プレヴェールの詩のイメージと奈良の描く子供に共通する想いを見出したという。
本展で公開されるのは、全75点のうち24点。出力された色校正用の紙の上から新たにドローイングを加え、詩画集とは異なる作品『鳥への挨拶』がつくられたという。出版されたものとはまた違った、オリジナルとなるためぜひ注目を! 会期は10月6日(日)まで。
「高畑勲展─日本のアニメーションに遺したもの」
会期/2019年7月2日(火)~10月6日(日)
時間/火〜木・日は10:00〜17:00、金・土は21:00まで(入館は閉館30分前まで)
場所/東京国立近代美術館
住所/東京都千代田区北の丸公園3-1
休館/月 ※8月12日、9月16日、9月23日は開館、8月13日(火)、9月17日(火)、9月24日(火)
料金/一般1,500円(1,300)、大学生1,100(900)円、高校生600(400)円
TEL/03-5777-8600(ハローダイヤル)
URL/takahata-ten.jp/
Text:Akane Naniwa