「Salvatore Ferragamo」サステイナブルなカプセルコレクション | Numero TOKYO
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「Salvatore Ferragamo」サステイナブルなカプセルコレクション

Babilonia
Babilonia

フィレンツェのサルヴァトーレ フェラガモ ミュージアムで、2019年4月12日(火)より開催されている「Sustainable Thinking」展。"素材"を展示全体のテーマとし、1920年代に創業者であるサルヴァトーレ・フェラガモが行なっていたヘンプやセロファン、魚革などの素材研究をはじめ、アーティストやファッションデザイナーたちが解釈する有機的な素材の使い方、創造的なリサイクルへの取り組みなどを展示。ファッション、アート、素材の視点からサステイナビリティという問題にアプローチしている。そんな「Sustainable Thinking」展開催を記念して、2つのカプセルコレクションが登場した。

Maiami
Maiami
1つめのカプセルコレクションは、サルヴァトーレ フェラガモ ミュージアムのアーカイブから歴史的なシューズやアイコニックなバッグを限定数のみ復刻する「フェラガモ クリエーションズ」より登場。「フェラガモ クリエーションズ」は、世界の限定店舗で販売され、シリアルナンバーと証明書付きのため、コレクターズアイテムとしても人気が高い。今回のカプセルコレクションでは1930年代から50年代のアーカイブより「autarchic」モデル5種が復刻された。
Marcella
Marcella

マルチカラーのシルクリボンをアッパーにあしらった「Babilonia」は、1955年にサルヴァトーレ・フェラガモが制作したもの。製造段階で出た余り布を活用することで、無駄を極力なくしながらも、ハイレベルなデザインと質を実現している。

Fede
Fede

そのほか、ヒールにプレキシガラス、アッパーにラフィア繊維を使用したクロッグサンダル「Maiami」、セロハン素材をストライプ状に編んだサンダル「Marcella」、環境負荷の少ないフェルトが用いられたハイヒールサボ「Fede」、加工されていない麻製のサンダル「Jocker」。サルヴァトーレ・フェラガモの天然素材へのこだわりとリサイクルへの視点、そして革新的な素材も積極的に取り入れた開拓者精神、これまでのブランドの歩みを表すラインナップとなっている。日本では銀座本店限定での取り扱いとなる。

Jocker
Jocker

もう1つは、サルヴァトーレ フェラガモの二人の若手デザイナー、フラビア・コリドー(Flavia Corridori)とルチアーノ・ディモッタ(Luciano Dimotta)による「42 Degrees」カプセルコレクション。

「サステイナブルな素材を用い、フェラガモブランドのアイコニックなスタイルに則ったアクセサリーを作る」というテーマのもとにデザインされた。1938年に発表されたアイコニックなウェッジサンダル「Rainbow」をアイデアソースに、スニーカー、バックパック、トートバックで構成されている。

バッグやシューズには、特別に開発されたクロムや金属化合物を使わないウェットホワイトレザーが用いられ、ソールにはイタリアで育つ植物の染料で仕上げた天然ゴムを高配合。インソールは化学粘結剤を使用せず、トウモロコシ・ケナフ・ウールなどの有機繊維だけを用いて作られている。そして、コレクションの象徴といえるレインボーカラーのリボンも、大量の水や化石燃料、化学物質を必要としないシステムによって染められた布や、プラスチックボトルから作られたハイテクポリマー製糸で作られている!

二人のデザイナーは「ファッションを愛し、地球の未来を大切に想う人たちに、このカプセルコレクションを奉げます」と語っている。こちらは銀座本店、公式オンラインストアで展開中。

サルヴァトーレ・フェラガモの精神を再現する「フェラガモ クリエーションズ」、そして若手デザイナーによる伝統へのリスペクトと最新技術が未来を感じさせる「42 Degrees」。2つのカプセルコレクションから、フェラガモのサステイナビリティへの思いをぜひ感じてほしい。

Sustainable Thinking展
期間/2019年4月12日(金)〜2020年3月8日(日)
場所/サルヴァトーレ フェラガモ ミュージアム

Salvatore Ferragamo
フェラガモ・ジャパン
TEL/0120-202-170
URL/www.ferragamo.com

Text:Hiromi Mikuni

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