画家・大竹伸朗の40年。「ビル景」画集発行&展覧会が開催
画家・大竹伸朗が約40年間で制作した「ビルのある風景=ビル景」全作品がまとまった画集が完成。熊本市現代美術館にて、同名の展覧会が開催される。書籍、展覧会合わせて注目したい、「ビル景」とは?
直島銭湯「I♥湯」などでよく知られ、絵画を中心に印刷、音、写真や映像などの多彩な表現を展開し常に注目を集める画家・大竹伸朗。今回1978年から2019年現在まで、約40年間制作し続けているという、「ビル景」をまとめた画集が満を持して完成、発行される。
「ビルディング・シリーズ」=「ビル景」とは、実在の風景の写実ではなく、香港やロンドン、東京といったさまざまな都市の記憶と意識的・無意識的に断続的に現れる「ビルのある風景」やそこに伴うイメージによって描かれた作品だ。この画集は、大竹自身が3年あまりかけて「ビル景」作品を調査し、集められた全作品830点を時系列で収録したという。
また、熊本市現代美術館にて展覧会が4月13日(土)から開催。その後は水戸芸術館に巡回する(7月13日~10月6日)。
保坂健二朗(東京国立近代美術館)による、新しい角度からの大竹伸朗「ビル景」論も必読。さらに大判のB4サイズによって質感や作品の細部まで再現され、活版印刷がほどこされた装丁や特製付録「活版画」など、デザイン・印刷物ファンも必見のこの一冊。書籍、展覧会を合わせて「ビル景」の全貌を、とくとご覧あれ。
書籍情報
『大竹伸朗 ビル景 1978–2019』
定価/¥9800
発行日/2019年4月中旬
発行/HeHe(ヒヒ)
URL/hehepress.com/shinroohtakebldg1978-2019/
展覧会
「大竹伸朗 ビル景 1978–2019」
会期/2019年4月13日(土)〜6月16日(日)
会場/熊本市現代美術館
住所/熊本市中央区上通町 2-3 ぴぷれす熊日会館 3 階
時間/10:00〜20:00(入場は19:30まで)
休館/火曜※4月30日(火)は開館
入場料/一般1000円、シニア(65歳以上)800円、学生(高校生以上)500円、中学生以下無料
URL/www.camk.jp/exhibition/ohtakeshinro/
Text:Akane Naniwa