セルジュ・ルタンスに巡り会えたら | Numero TOKYO
Beauty / Post

セルジュ・ルタンスに巡り会えたら

この秋、セルジュ・ルタンスの初の旗艦店が東京・銀座にオープン。フレグランスからメイクアップラインまで、稀代のクリエイターが生み出す化粧品という芸術に触れ、美を育んで。(「ヌメロ・トウキョウ」2019年1・2月合併号掲載)

「香水は感覚を呼び覚まし、エスプリを高揚させるものである。香り。それは触れることのできない幻影のようでいて実体でもある、深みのある存在。香りとは私たちの影である」(セルジュ・ルタンス)

五感で感じるフレグランス

セルジュ・ルタンスの香りを身につけた瞬間、彼が創作した物語へと誘われる。予測不可能な感情や官能性を体験する、まさに五感で感じるフレグランス。奥深い響きの日本語名もしっかり味わいたい。 (右列上から)セルジュ・ルタンスが彼自身のためにつくったフレグランスライン「セクションドール」は、いちばん美しい素材を盛り込んだ極上の逸品。香り立ち、パッケージ…すべてが香水を超えた芸術の領域に。 ■チュベローズ、ベチバー、ムスクが奏でる深く眠りについた静けさと、耳に響く心臓の鼓動。ヴェユールドゥニュイ(夜の番人) ■英国で“赤ちゃんの吐息”と言われるカスミソウをミステリアスで洗練された香りへと昇華。ラレンデディユ(神々の吐息) ■焦げた樹液、焦げた花で表現した恐れという感情。カニバル(恐れ)[各50ml]各¥50,000 (左列右から)11月21日に発売したばかりの新ライン「グラットシエル」。黒のファセットガラスボトルと無駄を削ぎ落としたラインは20世紀初頭から1930年代にニューヨークに出現したエンパイアステートビルやクライスラービルなどの高層ビルを思わせるモダンなデザイン。 ■テュベルーズの深く甘い香りの誘惑。カトリーヌ・ド・メディシスの毒物の棚をイメージ。テュベルーズクリミネル(罪つくりな月光香) ■官能的でありながら、母性を感じさせるク リーミーな香り。スイートアーモンド、バラ、ジャスミン、ムスクの香り立ち。ルウーブ(牝狼) ■樹液、樹脂、スパイスが織りなす不死鳥の羽の下に潜む永遠の美へ捧げる抒情詩。セルジュノワール[各100ml]各¥32,000/すべてSerge Lutens(ザ・ギンザ)

色の魔術師、ルタンスが生み出す
メイクアップという芸術品

(右列上から) 時を超え、季節やトレンドにも左右されない洗練された4色セットのアイシャドウ。細かいパウダーで上品に発色し、美しいグラデーションの目元が簡単に完成できる。ファーアポピエール#5、同#1 各¥15,000

(左列上から)お化粧直しの仕草までもエレガントに見せてくれる小さなリップは、まるで宝石のよう。見たままの鮮やかな発色で唇を彩る。ファーアレーブル 17、同1、同16、同19、同18 各¥8,500/すべてSerge Lutens(ザ・ギンザ)

美しいもの、まぎれもない本物、そして完璧なものを追い求めて

アーティスト、哲学者、詩人…様々な肩書を持つ彼は、時代を先取りしたエポックメイキングなクリエイションで私たちを魅了する。1960年代にメイクアップラインの開発に携わった彼が生み出す色彩の美しさに“色の魔術師”とその名を馳せた。80年にセルジュ・ルタンスは資生堂と出合い、ヴィジュアルアイデンティティとグローバルイメージ展開の責任者へ。彼が手がけた山口小夜子をミューズにした資生堂の数々の広告は、“化粧品を芸術品にする”というコンセプトを見事に体現し、まるでアート作品のように今もなお色褪せることなく私たちの記憶に焼きついている。2000年、自身の名を冠したブランド「セルジュ・ルタンス」のラインを創立。05年にはメーキャップライン「ネセセール・ドゥ・ボーテ」もスタートし、トータルでこだわりぬいた独自の美を提案している。本物の“美”は、流行や時代の流れを経ても色褪せず、彼が生み出した様々なクリエイションに触れるたびに、私たちは感性から美しさを育むことができるのだ。

セルジュ・ルタンス 日本初の旗艦店オープン

2018年11月21日(金)に「セルジュ・ルタンス」の日本初となる待望の旗艦店を銀座にグランドオープン。「セルジュ・ルタンス 銀座」は地下1Fのワンフロア。照明が落とされた空間でセルジュ・ルタンスの世界観を堪能できる。4つのフレグランスラインと ラグジュアリーメーキャップラインの全てが揃い、その世界観を五感で存分に体感できる貴重な場所。感性を磨きに訪れたい。

セルジュ・ルタンス 銀座

住所/東京都中央区銀座5-9-15 B1F
営業時間/11:00〜19:00
不定休
TEL/03-5537-7813

ザ・ギンザお客さま窓口
TEL/0120-500824

Photos : Shinmei Prop Styling : Mafumi Edit & Text : Hisako Yamazaki

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