マーベルヒーローの生みの親、スタン・リーが死去
マーベル・コミックの原作者として有名なスタン・リー(Stan Lee)が死去した。95歳だった。12日(月)朝、ロサンゼルス市内の病院で息を引き取ったとザ・ハリウッド・レポーターが報じている。
今のところ、死因については不明なものの、今年初めに肺炎で病院に搬送された際には、診察から数日後に回復していると報告し、ファンを安堵させていた。
コミック本の作家としてキャリアをスタートさせたリーはその後、編集長、映画の製作総指揮、役者、発行責任者と活躍し、単独もしくは共同で、映画に登場するなど今日でも人々から愛される数々のコミックのヒーローを生み出したことでも知られる。
画家ジャック・カービーとのコンビで、ブラックパンサー、ニック・フューリー、ハルク、X-メン、ファンタスティック・フォー、インヒューマンズ、スカーレット・ウィッチらが、弟のラリー・リーバーとカービーとの共作では、アントマンとマイティ・ソーが、そしてこの2人にドン・ヘックを加えた4人でアイアンマンが誕生した。
また今年6月に他界したスティーヴ・ディッコと共同で、スパイダーマンとドクター・ストレンジを生み出した。さらにドンはホークアイを生み出すのに一役買った一方で、ビル・エヴェレットはデアデビルの創作に携わった。
リーは、善と悪の間にある線引きを曖昧にする心理的な複雑さを悪役に与えたほか、スーパーヒーローの短所も初めて描いたことでも知られる。
またわずか19歳にしてマーベルの前身であるタイムリー・コミックスの編集アシスタントになり、第2次世界大戦に従軍した後、マーベル・コミックと新しい社名に変わった同社に編集者として復帰し、カービーと共に、DCコミックスの『ジャスティス・リーグ』に対抗して『ザ・ファンタスティック・フォー』を開始した。1972年には発行責任者に就任、1980年にアニメーションスタジオを設立、ハリウッドとの関係を構築するためにニューヨークからロサンゼルスに引っ越した。
そんなテレビや映画で活躍するキャラクターたちを生み出したリーは、マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)作品などにカメオ出演することで有名だった。
昨年に他界した妻ジョアンとの間に68歳の娘がいる。
今回の訃報を受け、マーベル原作の映画に出演した役者たちなどからリーを追悼するコメントが寄せられている。
MCUでキャプテン・アメリカを演じるクリス・エヴァンスはツイッターでこうコメントしている。「スタン・リーの代わりなんていない。何十年にも渡り、彼は子供や大人に、冒険や逃避、安らぎ、自信、インスピレーション、強さ、友情、そして喜びを提供してき。愛や親しみが滲み出ていた彼は、大勢の人たちに忘れられない跡を残してくれた。エクセルシオール!!」
またデッドプール役でお馴染みのライアン・レイノルズは「安らかに眠れ、スタン。ありがとう」と綴った。
ブラックパンサーのチャドウィック・ボーズマンは『エンターテイメント・トゥナイト』で、「正直に言って、ショックだ」「95歳だったけど、存分に人生を生きてきた。彼はたくさんの異なる人たちにも衝撃を与え、文字通り、様々な面でエンターテイメント界を一変させたんだ」「人々に夢を見ることや、現在抱えている問題からの逃避する方法を教えてくれた」「とても創造性に満ち溢れ、楽しい人だったし、素晴らしかった。彼が最後に出演した作品に出演できたことを光栄に感じている」と語った。
さらにマーベルのコミック『ビッグ・ヒーロー・シックス』が原作のディズニー映画『ベイマックス』でゴー・ゴーの声優を務めたジェイミー・チャンや『アイアン・フィスト』のロザリオ・ドーソンなども追悼の言葉を送っている。
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