私は私、誰にも似ていない。十人十色の生き方
「ヌメロ・トウキョウ(Numero TOKYO)」2018年11月号の特集テーマは「Be Yourself 十人十色」。個性やアイデンティティを持った人物へのインタビューから、自分らしさを楽しむファッションまで、十人十色、千差万別の自由なスタイルや生き方に迫る。
ファッションは時代を映す鏡。半年ごとに行われるファッションショーのアプローチは、服そのものやトレンドを超え、“どう生きるか”世の中の行く先を見定める側面にフォーカスされている。ようやくモードが映画や音楽のように、誰もが楽しめるエンターテインメントとしてのスタートに立った。 例えば、贅沢なバッグを買えなくとも、デザイナーが込めた思いの一端をショーのライブストリーミングやインスタグラムで体感し、ジョインすることができる。もはやモードは特権階級だけのものではない。そして、昨今話題に上がるLGBTだけでなく、モード界における女性の体型や年齢に対する偏った見方にも変化が現れた。アシュリー・グラハムを筆頭としたプラスサイズモデル(この言葉自体もナンセンスなほど)の台頭、かつてのレジェンドとされるような往年のモデル、モデルではないよりリアルな一般の人の起用といったように…。 そう性別、年齢、体型、境遇なんて関係ない、自由に好きな服を着よう。そして、“普通”という目に見えない枠組みに縛られず、ありのままの個性で、思い思いに生きていこう。
ファッションでは、人気モデルのステラ・マクスウェルが、スポーティ、レディライク、マスキュリンといったテイストのキャラクターに扮して登場するビジュアルストーリーをはじめ、グラマラスでシャイニーなアイテムのリアルな着こなし、ブランドが提案するチェックパターンの取り入れ方、自分だけのオリジナルにこだわるカスタマイズなど、自己流のおしゃれが楽しくなるようなコンテンツがもりだくさん。
また、今、ファッションシーンが讃える多様な美のあり方、リアリティのあるモデルであり、アクティビストのナオミ・シマダへのインタビュー、セレブリティたちが体現する自由な生き方にも注目。さらに、モデルの仁香は大切な家族とともに登場し、自身にとっての最良の家族のあり方とは何かを語ってくれた。
ファッションから人物、カルチャーまで、さまざま角度から、十人十色の考え方や在り方、価値観や幸福のカタチを紹介する。
私は誰にも似ていない。自分で決めたことならば、人と違っていいのだから。
Issue:Numéro TOKYO November 2018 No.121