佐々木蔵之介がねずみ男? 前川知大による新作舞台『ゲゲゲの先生へ』! | Numero TOKYO
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佐々木蔵之介がねずみ男? 前川知大による新作舞台『ゲゲゲの先生へ』!

劇団イキウメ主宰の前川知大が脚本・演出を手掛け、水木しげるの世界観を舞台化する『ゲゲゲの先生へ』が、2018年10月8日(月・祝)から21日(日)まで、東京芸術劇場プレイハウスを皮切りに、その後、長野、大阪、愛知、宮崎、福岡、新潟にて上演される。

2003年結成の「イキウメ」を拠点に脚本と演出を手掛ける前川知大は、日常生活のすぐそばにあらわれる異界を描いてきた。2008年には『表と裏と、その向こう』で読売演劇大賞優秀作品賞、優秀演出家賞。2009年の『関数ドミノ』『奇ッ怪~小泉八雲から聞いた話』では、紀伊國屋演劇賞個人賞、芸術選奨新人賞を受賞。その後も多数の作品で受賞を重ね、2014年にはスーパー歌舞伎Ⅱ『空ヲ刻ム者』の作・演出、『太陽 2068』(蜷川幸雄 演出)や、舞台作品を原作にした映画には、2016年『太陽2068』(入江悠監督)、2017年『散歩する侵略者』『予兆 散歩する侵略者』(黒沢清監督)などがある。

本作『ゲゲゲの先生へ』では、幾つかの原作短編も織り込みながら、水木しげるの人生観、世界や”不思議”との関わり方を、膨大な作品群とその登場人物、エッセイやインタヴューなどでの言葉から読み解き、新たな物語を生み出すという。
「オリジナルストーリーでありながら、水木しげるが原作としか言えない演劇作品が目指すところです。 私というフィルターを通して出てくるものが、果たして水木作品と言えるのか。根拠は霊感でしかありませんが、自分なりの最大のオマージュになると思っています」と前川は語っている。

物語の舞台は、平成60年の人口の激減した日本。人々は都市に身を寄せ合い、田舎は打ち捨てられ、植物に飲み込まれている。ある廃村には男が一人で暮らしている。男は半分人間、半分妖怪の半妖。かつて村人がいた頃は、半妖の周りに妖怪たちの姿があった。村人が減っていくのに合わせて、妖怪たちも姿を消した。
そして、それが現実か夢なのかわからないほどの長い間、一人でまどろみの中にいた半妖のもとに人間たちがやってくる。この、ねずみ男をモデルにした「根津」という男が、なぜ半妖になったのか、様々なエピソードとともに進行する。

「ねずみ男は人間と妖怪の間に生まれた半妖怪。 不潔でずる賢くて自分勝手で怠け者、まったく褒めるところのないキャラクターです。 どんな悪事を働いても成功することはなく、最後は痛い目に会いますが、鬼太郎もきつくお仕置きはしない。 ねずみ男も学習せず、懲りずに同じようなことを繰り返す。超人的なヒーローになっていく鬼太郎に対し、ねずみ男はいかにも人間くさい。 妖怪だらけの世界で、ひとり人間の現実を背負っています。妖怪なのに」

「根津」を佐々木蔵之介が演じ、そして幽玄さを醸し出す松雪泰子と、あやかしの世界に欠かせない白石加代子らが出演する。

水木しげるが描き続けた世界が、前川知大のフィルターを通じて、舞台作品として新たな物語として紡ぎ出される。私たちの心に自然と染み込んできた水木しげるワールドが、いまなお地続きであることに感謝したい、必見の舞台『ゲゲゲの先生へ』。見逃してはいけません!

『ゲゲゲの先生へ』
原案/水木しげる
脚本・演出/前川知大
出演/佐々木蔵之介、松雪泰子、水田航生、水上京香、手塚とおる、池谷のぶえ、浜田信也 、盛隆二、森下創、大窪人衛、白石加代子

<東京公演>
会場/東京芸術劇場 プレイハウス
日程/2018年10月8日(月・祝)〜10月21日(日)
料金/S席 ¥8,000、A席 ¥6,500、25歳以下(A席)¥5,000、65歳以上(S席)¥7,000、高校生以下¥1,000(全席指定・税込)
チケット取り扱い/チケットぴあローソンチケットイープラス東京芸術劇場ボックスオフィス
TEL/0570-010-296(休館日除く10:00〜19:00)
URL/www.gegege-sensei.jp

<松本公演>
公演会場/まつもと市民芸術館 主ホール
日程/2018年10月27日(土)、10月28日(日)

<大阪公演>
公演会場/森の宮ピロティホール
日程/2018年11月2日(金)〜11月5日(月)

<豊橋公演>
公演会場/穂の国とよはし芸術劇場PLAT主ホール
日程/2018年11月9日(金)〜11日(日)

<宮崎公演>
公演会場/メディキット県民文化センター 演劇ホール
日程/2018年11月14日(水)

<北九州公演>
公演会場/北九州芸術劇場大ホール
日程/2018年11月17日(土)〜18日(日)

<新潟公演>
公演会場/りゅーとぴあ 新潟市民芸術文化会館
日程/2018年11月22日(木)〜23日(金・祝)

Text:Hiromi Mikuni

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