801
Culture Art

ビジュアルデザインスタジオWOWが動かす世界

『RENDER』(2018年)透明有機ELディスプレイ20枚を重ね、光 や映像の相互作用を体感させる大型の新作(完成予想図) 
『RENDER』(2018年)透明有機ELディスプレイ20枚を重ね、光 や映像の相互作用を体感させる大型の新作(完成予想図) 

映像から空間表現、VR(仮想現実)、伝統工芸、建築、未知の世界に至るまで。領域を超え、驚くべき眺めを生み出してきたビジュアルデザインスタジオWOW。再び問う、彼らは何者なのか。日本が誇る先鋭集団の過去/現在/未来を体感せよ。

『windform_02』(2016年)布と風が織りなす動きを表現した作品。今回は巨大な新バージョンを展示
『windform_02』(2016年)布と風が織りなす動きを表現した作品。今回は巨大な新バージョンを展示

WOW──日本の“テクノロジー×クリエイティブ”シーンにあって、ひときわ美しく先鋭的な表現強度を放つ精鋭集団。その活動はCG映像から、スマートフォンなどのUI/UXデザイン、体験型の空間インスタレーションなどへ広がってきた。2016年のグラミー賞授賞式では、デビッド・ボウイの追悼パフォーマンスを行うレディー・ガガの顔面に映像を投影し、彫刻家の名和晃平との協働によるインスタレーション作品(神勝寺 禅と庭のミュージアム「洸庭(こうてい)」)では、闇の中の水面にたゆたう光を設(しつら)えた。

『aikuchi』(2015年)マーク・ニューソンと東北の刀匠「法華三郎」による現代日本刀
『aikuchi』(2015年)マーク・ニューソンと東北の刀匠「法華三郎」による現代日本刀

『aikuchi』(2015年)マーク・ニューソンと東北の刀匠「法華三郎」による現代日本刀

さらに、WOW代表・高橋裕士の生家である刀匠「法華三郎」と世界的デザイナーのマーク・ニューソンによる日本刀や、伝統工芸と最新技術によるプロダクトも展開。この多面性が、派手な演出で先進感をアピールする“デジタルアート勢”と比べて、彼らの印象をより硬派で謎めいたものにしてきたといえる。

WOWのプロダクトレーベル「BLUEVOX!」より。1枚の正方形の革を折り畳んだ構造のバッグ『A SQUARE』(2015年)
WOWのプロダクトレーベル「BLUEVOX!」より。1枚の正方形の革を折り畳んだ構造のバッグ『A SQUARE』(2015年)

WOWのプロダクトレーベル「BLUEVOX!」より。1枚の正方形の革を折り畳んだ構造のバッグ『A SQUARE』(2015年)

WOWのプロダクトレーベル「BLUEVOX!」より。極薄の漆塗り酒器『SHIZUKU』(2016年)
WOWのプロダクトレーベル「BLUEVOX!」より。極薄の漆塗り酒器『SHIZUKU』(2016年)

WOWのプロダクトレーベル「BLUEVOX!」より。極薄の漆塗り酒器『SHIZUKU』(2016年)

しかし、WOWには確固たる思想がある。「視覚的なモノ・コト(=ビジュアル)はすべてデザインの対象」であり、その手段であるCGアニメーションは「動かないものに動き(=アニマ/ラテン語で生命、霊魂)を吹き込む行為」なのだ。そのWOW20年の軌跡を新作とともに総覧するこの展覧会は、現実/デジタル、物質/映像の融合が進む状況下で、視覚現象と人間との関係を問い直す試みでもある。WOWが動かす、新時代のヴィジョン。その目撃者は、あなた自身だ。

『BAKERU』(2017年)お面を身に着け、WOW創業の地・東北に息づく異形の存在に“化ける”体験型作品
『BAKERU』(2017年)お面を身に着け、WOW創業の地・東北に息づく異形の存在に“化ける”体験型作品

『BAKERU』(2017年)お面を身に着け、WOW創業の地・東北に息づく異形の存在に“化ける”体験型作品

「WOW Visual Design Studio ―WOWが動かす世界―」
会期/2018年4月6日(金)〜15日(日)
会場/スパイラル
住所/東京都港区南青山5-6-23
TEL/03-5459-1100(ワウ株式会社)
URL/www.w0w.co.jp/atw

Edit & Text : Keita Fukasawa

Recomended Post