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Culture Art

WOW: arts #09
『INORI -PRAYER-』 ──皮膚化する映像の新地平

まさに鮮烈。日本発、映像から空間、伝統工芸から仮想現実までを操る先鋭的創造集団「WOW」。その地平をさらに進化させるべく発足した「ART」部門へ、新たにラインナップされた作品をご紹介しよう。

Text:Keita Fukasawa

『INORI –PRAYER–』(2017年) from WOW inc on Vimeo.

レディー・ガガの顔面プロジェクションマッピングで世界を驚嘆させたWOWのテクニカル・クリエイティブ・ディレクター浅井宣通による、リアルタイムトラッキング&フェイスプロジェクションマッピングの最新作。ダンスユニットAyaBambi、東京大学石川渡辺研究室、インタラクティブ・プロダクションチームTOKYOとのコラボレーションのもと、最新鋭の1000fpsプロジェクターと超高速センシング技術による、かつてない“動き”の表現が完成した。
以下、浅井宣通によるコンセプト文を掲載。作品タイトルの『INORI –PRAYER–』が意味するもの、それが圧倒的な鑑賞体験と融合したとき、私たちはそこに何を見出すのだろうか。

本作のテーマである「生命」を元に制作された楽曲のイメージは「Radioactive」。「Radioactive」が持つ「破壊力」とそれによりもたらされる「死」「苦しみ」「悲しみ」。それらを「黒い涙」「スカル」「裁断される顔」「苦悩の能面」「般若心経」といったビジュアルを用い、AyaBambiの力強く鬼気迫るパフォーマンスと融合させることにより、「死」とその対極にある「生命」、「苦悩の現実」と「戦う精神」を体現。「Radioactive」という逃れられない現実に対し、怒りも悲しみも全て飲み込み、生の根源的な力強さへと転換するAyaBambiの「祈り」を、「生」と「死」の二者間を繋ぐ媒体として介在させた作品。

WOW ART
www.w0w.co.jp/art/

『INORI –PRAYER–』
www.w0w.co.jp/art/inori/

Profile

深沢慶太(Keita Fukasawa) フリー編集者、ライター、『Numero TOKYO』コントリビューティング・エディター。『STUDIO VOICE』編集部を経てフリーに。『Numero TOKYO』創刊より編集に参加。雑誌や書籍、Webマガジンなどの編集執筆、企業企画のコピーライティングやブランディングにも携わる。編集を手がけた書籍に、田名網敬一、篠原有司男ほかアーティストの作品集やインタビュー集『記憶に残るブック&マガジン』(BNN)などがある。『Numéro TOKYO』では、アート/デザイン/カルチャー分野の記事を担当。

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