小林エリカが個展で描く見えない “光”
小林エリカの個展「彼女は鏡の中を覗き込む/庭」が、南青山のGALLERY 360°で開催中だ。
自身4度目となる今回の個展で、彼女が ”覗き込んだ” ものとは……?
2014年の小説『マダム・キュリーと朝食を』(集英社)が三島由紀夫賞と芥川賞にノミネートされ、マンガ家としては『光のこども』(リトルモア)を発表するなど、マルチに活躍するアーティストである彼女。今回の個展は、新作短編集『彼女は鏡の中を覗き込む』(集英社)の刊行に合わせて企画されたものだ。
「目に見えないもの(たとえば、時間、歴史、放射能)にまつわる場所を見えないのにわざわざ訪ねて行って見に行く、というのをひたすら粘り強く続けています」と語る彼女。今展で展示される新作インスタレーションも、小説中に登場する「庭」をモチーフに、見えない “光” を描こうとした作品だ。
過ぎ去った歴史を、あるいは作家の想いを追体験できることは、アートの魅力のひとつだ。
福島の原発や、パリにあるキュリー夫人の研究所を訪ね歩いた小林氏。そんな彼女の頭の中を、作品を通してあなたも “覗き込んで” みてはいかが?
小林エリカ「彼女は鏡の中を覗き込む/庭」
会期/2017年5月12日(金)〜 5月27日(土)
会場/GALLERY 360° 東京都港区南青山 5-1-27 2F
時間/12:00〜19:00
休廊/日曜・祝祭日
TEL/03-3406-5823
URL/360.co.jp/exhibition-jp/current/
Text:Ken Suzuki