テクノロジー×生命。宮島達男が新作を発表
3月3日(金)より、東京・台東区のスカイザバスハウスにて、現代美術家、宮島達男氏による個展が開催。シドニー現代美術館(MCA)での一大個展が現在大きな注目を集める宮島氏の、同ギャラリーにて6度目5年ぶりの個展となる。
誕生から死に至るまでの生命、そしてその他者への関係性を、1と9の間を行き来する発光ダイオード(LED)の明滅を用いて表現することで知られる宮島達男。2012年発表の「IKEGAMI Model」では、人工生命の研究者の協力を得て、まるで生命体のような動きの特殊プロミングと電子回路を構築するなど、生命科学の視点がリアルに取り込まれた作品をつくりあげた。 本展で発表される新作シリーズ《Life (complex system)》(生命:複雑系)は、ステンレス製ケースのなかに配したIKEGAMI Modelのデジタルカウンター(ガジェット)と、それを結ぶ電子回路で構成。あたかも人工生命が「孵化器」のなかで息づいているように、LEDのまたたきに人工生命の静かな呼吸が託されている。 半永久的な反復を可能にするLEDテクノロジーが、仏教的観念が学説と結びつきながら、生命の神秘を解き明かす。そんな、永遠につづく時間の流れを示唆した作品を、ぜひ体感して。 LIFE (complex system) 会期/2017年3月3日(金)〜4月22日(土) 会場/SCAI THE BATHHOUSE 東京都台東区谷中 6-1-23 柏湯跡 時間/12:00〜18:00 休館/日・月曜、祝日 TEL/03-3821-1144 URL/www.scaithebathhouse.com
Text:Akane Naniwa