会田誠がイメチェン!?
ファン総取っ替え覚悟の新境地とは
「こんな絵画展らしい絵画展をやるのは、これが人生で最初で最後だろう」
「なんなら今までの僕のファンが総取っ替えになっても構わない」
「ゲルハルト・リヒター、ジェフ・クーンズ、ダミアン・ハーストといった国際的アーティストと、自分との関係を深く考えた末の結論だ」
そう語ったのは、現代アーティスト、会田誠だ。
村上隆や奈良美智と並び世界的に評価の高い彼は、現在50歳という節目の年を迎えている。
ミヅマ アート ギャラリーで開催される今回の個展で彼が追求したもの、それは絵画における混じり気のない、 “純粋な美“ だという。
展示には、自身が一度も試みたことのない、まったく新しい方法・形式・素材に挑戦したという新作が、ギャラリーでの個展では過去最多の30点以上並ぶ。しかし内容についてわかっているのはそれだけであり、7月6日の展覧会オープン初日までは新作のイメージが一切公開されないという、完全な秘密主義が貫かれている(告知用のヴィジュアルは、展覧会の内容とは大きく異なるようだ)。
本展のタイトルは、明治日本の美術史家、岡倉天心が 「茶の湯」の哲学を考察した著作、『茶の本』からの引用だ。そこには、誰もが世の中に対して不安を抱えているこんな時代だからこそ、純粋な美しさについて腰を据えて考えてみよう、という思いが込められている。
果たしてどんな展覧会になるのか……ぜひ、ご自身の目で確かめて。
会田誠展
「はかないことを夢もうではないか、
そうして、事物のうつくしい愚かさについて
思いめぐらそうではないか」
会期/2016年7月6日(水)〜 8月20日(土)
会場/ミヅマ アート ギャラリー 東京都新宿区市谷田町 3-13 神楽ビル 2F
時間/11:00〜19:00
休廊/日曜・月曜・祝祭日、8月7日(日)〜8月15日(月)
TEL/03-3268-2500
URL/mizuma-art.co.jp/top.html
Courtesy Mizuma Art Gallery
Text:Ken Suzuki