世界遺産をつくり上げた男、建築家オスカー・ニーマイヤーの大回顧展が都現美で開催。 | Numero TOKYO
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世界遺産をつくり上げた男、建築家オスカー・ニーマイヤーの大回顧展が都現美で開催。

今から60年前、灼熱の太陽が赤土を照りつける地、ブラジリアは、いわば ”未開の地” だった。そこにある男が足を踏み入れ、新たな首都の礎を築いた。彼こそが、オスカー・ニーマイヤー、ブラジルモダニズム建築の父として知られる人物だ。日本でも高い人気を誇る建築家の、日本で初めてとなる大回顧展が現在、東京・清澄白河の東京都現代美術館にて開催されている。   青く澄み切った空を背景に、純白の建築群が眩しいブラジリアの都市は、1987年に世界遺産として登録される。アメリカ建築家協会ゴールドメダルや、建築界のノーベル賞といわれるプリツカー賞などの数々の建築賞を受賞したことからも、その才能が世界公認であることを伺えるはずだ。そんな彼の建築の特徴といえる、ダイナミックな曲線美が奏でる “生命感” の秘密は、大胆かつ自由にフリーハンドで描かれたデザインにある。なんと、巨大な建築のスケールの中に、彼自身のしなやかな身体感覚が息づいているのだった。本展ではそんなニーマイヤー建築の代表作を、日本人建築家ユニットSANAAがデザインした会場にて、様々なサイズの模型やドキュメンタリー映像を用いて紹介していく。   2012年に104歳で亡くなるまで、世界を舞台に活躍を続けてきたカリスマ。彼の故郷であるリオデジャネイロでのオリンピック開催を前に、その偉大なる軌跡を俯瞰できる展覧会を、訪れてみてはいかが?   オスカー・ニーマイヤー展 ブラジルの世界遺産をつくった男 会期/2015年7月18日(土)〜 10月12日(月・祝) 会場/東京都現代美術館 時間/10:00~18:00(7~9月の金曜日は21:00まで)*入場は閉館の30分前まで 休館日/月曜日(7/20、9/21、10/12は開館)、7/21、9/24 TEL/03-5245-4111 WEB/www.mot-art-museum.jp
Photo: Leonardo Finotti オスカー・ニーマイヤー《ブラジリア大聖堂》
 
Text: Kahlua Tsunoda

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