青く澄み切った空を背景に、純白の建築群が眩しいブラジリアの都市は、1987年に世界遺産として登録される。アメリカ建築家協会ゴールドメダルや、建築界のノーベル賞といわれるプリツカー賞などの数々の建築賞を受賞したことからも、その才能が世界公認であることを伺えるはずだ。そんな彼の建築の特徴といえる、ダイナミックな曲線美が奏でる “生命感” の秘密は、大胆かつ自由にフリーハンドで描かれたデザインにある。なんと、巨大な建築のスケールの中に、彼自身のしなやかな身体感覚が息づいているのだった。本展ではそんなニーマイヤー建築の代表作を、日本人建築家ユニットSANAAがデザインした会場にて、様々なサイズの模型やドキュメンタリー映像を用いて紹介していく。
2012年に104歳で亡くなるまで、世界を舞台に活躍を続けてきたカリスマ。彼の故郷であるリオデジャネイロでのオリンピック開催を前に、その偉大なる軌跡を俯瞰できる展覧会を、訪れてみてはいかが?
オスカー・ニーマイヤー展 ブラジルの世界遺産をつくった男
会期/2015年7月18日(土)〜 10月12日(月・祝)
会場/東京都現代美術館
時間/10:00~18:00(7~9月の金曜日は21:00まで)*入場は閉館の30分前まで
休館日/月曜日(7/20、9/21、10/12は開館)、7/21、9/24
TEL/03-5245-4111
WEB/www.mot-art-museum.jp
Photo: Leonardo Finotti オスカー・ニーマイヤー《ブラジリア大聖堂》
Text: Kahlua Tsunoda