例えば、本作のアニーは原作のように赤毛・白人ではなく黒毛・黒人の少女だ。演じるのは、『ハッシュパピー バスタブ島の少女』で史上最年少のアカデミー主演女優賞候補となった、クワベンジャネ・ウォレス。両親に捨てられ、横暴な養母(彼女を演じるキャメロン・ディアスが最高にいい味を出している!)に育てられているアニーと、選挙に有利に働くと考えて彼女を引き取ることにした市長選候補者のスタックス(ジェイミー・フォックス)の関係性の推移が、情感豊かに描かれる。また劇中で歌われる「TOMORROW」をはじめとするお馴染みの名曲も、ブラックミュージックを彷彿とさせるアレンジで生まれ変わっている。加えて、メガホンをとったのは『小悪魔はなぜモテる?!』『ステイ・フレンズ』などキュートな女子映画でおなじみのウィル・グラック監督ときた。もう観ない理由はなくなったでしょ?
『ANNIE アニー』
監督:ウィル・グラック
出演:クワベンジャネ・ウォレス、ジェイミー・フォックス、キャメロン・ディアス
配給:ソニー・ピクチャーズ
『ANNIE/アニー』 TOHOシネマズ日劇ほかにて公開中
HP/www.annie-movie.jp/
Text:Keisuke Kagiwada