銀座メゾンエルメス8階のフォーラムにて、ワルシャワを拠点に活動するアーティスト、モニカ・ソスノフスカの展覧会が開催中だ。
モニカ・ソスノフスカは1960年代にワルシャワで盛んだった前衛芸術の影響を受け、その後共産主義の崩壊を身近に経験。過去の歴史とその現代における変容にインスピレーションを受けた作品を制作している。
彼女の彫刻作品やインスタレーションは、実在の建築をモチーフにしている。共産主義において建築や公共施設は権力の象徴であった。それが崩壊する様を目の当たりにした経験から、脱機能化し、崩壊と放棄を経て新しい姿に変容する建築、そのディテールを取り出し、ユニークな彫刻として置き換えていく。
日本で初の個展となる今回は、個人宅のゲートが題材。家の内外を隔てるゲートは個人にも都市にも属さない中立な形で展示される。主にスチールを使用し、ねじ曲げられ歪んだゲートは本来の機能を失ってもなお、力強いメッセージを発している。確固たるものが崩壊しても、生き残り再生する。「人間に内在する回復力」について考えさせるモニカ・ソスノフスカの個展、ぜひ足をはこんでみては。
Gate by Monika Sosnowska
期間/2015年1月20日(火)~3月31日(火) 会期中無休
時間/月~土曜11:00~20:00(最終入場19:30) 日曜11:00~19:00(最終入場18:30)
入場料/無料
会場/銀座メゾンエルメス フォーラム(東京都中央区銀座5-4-1 8階)
Tel/03-3569-3300
URL/www.hermes.com
Text:Miho Matsuda