サラ・バートンが語る「アレキサンダー・マックイーン」のこれから | Numero TOKYO - Part 2
Fashion / Post

サラ・バートンが語る「アレキサンダー・マックイーン」のこれから

──東京に旗艦店をオープンした今の気持ちは?また日本のアーティストとのコラボレーションが印象的ですが、作品について感想を聞かせてください。   「まず、東京に旗艦店をオープンできたことをとても嬉しく思います。東京はとても好きな都市です。私にとって、訪れるたびに新しい発見があり、たくさんの刺激を受ける場所なのです。青山店には日本の素晴らしいアートを取り入れました。例えばジュンイチは、かねてからとても好きなアーティストのひとりです。彼の作品には常に再生をくり返す自然の強さ、その美しさを感じることができます。今回の作品は、常緑樹を使って大自然のダイナミズムを、そして鮮やかな花々で儚さを表現し、その2つの要素を対比させるというアイデアがユニークで素晴らしいと思いました」   ──アレキサンダー・マックイーンというブランドを表す上で重要なキーワードを挙げるとすると?   「女性が持つ、強さ、自信、そしてパワーだと思います。マックイーンウーマンとは自分の力を信じ、勇敢にかつ情熱的に突き進む、そんな女性です。ありのままの自分を認め、愛することのできる女性でもあります」   ──ブランドを象徴するアイコン的存在がいますか?   「特定のミューズがいるわけではありませんが、パワフルでエモーショナル、そして現実を見つめ、愛に溢れる女性を想定しています。また、光と影、その両面を持ち合わせている女性です。 現代の多くの女性に共通するのではないでしょうか。エリザベス1世やジャンヌダルクなど、歴史上の偉大な女性たちにもインスパイアされています。現代女性にも、より強く、自信を持ってもらいたい、そんな思いを込めてコレクションを発表しています」   ──2014-15AWコレクションから、日本の女性に似合うと思うピースを教えて下さい?   「今シーズンの軽くてクリスプな素材の服は、欧米の女性に比べて小柄で線の細い骨格の日本人女性にもとても心地良く着てもらえるのではないでしょうか。またドレスにあしらった刺繍やレースはすべて職人による手仕事によるものです。これらのクラフトマンシップを感じることできる服は、繊細な手仕事を得意とする日本の文化にも通ずるものがあると思います」
  ▶ デザインチームは私の家族であり…私の人生そのもの ▶ 次のページへ  
Interview:Etsuko Soeda

Profile

Magazine

MAY 2024 N°176

2024.3.28 発売

Black&White

白と黒

オンライン書店で購入する