なにこれすごい×200連発!! 日本科学未来館『THE 世界一展』 | Numero TOKYO - Part 3
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なにこれすごい×200連発!! 日本科学未来館『THE 世界一展』

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「打ち出し板金」技術で作られたアルミ製バイオリン
ところで、「発想や技術で世界を変える」とはどういうことか。
じつは優れた技術ほど、日常にごく自然なカタチで溶け込み、馴染んでいるものなのだ。
ファスナーや機能的なスポーツウェアまで、身近なところにも世界一の技術がちらほら。
さらに驚くべきは、それらモノづくりのクオリティ。
先人たちが魂を賭けて切り拓いてきた「メイド・イン・ジャパン」の誇りに輝く、超微細スプリングや、世界最小の手術針……。
はるか世界の常識超え。すさまじすぎる高精細技術や、超人的な職人技術にも目を向けよう。
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ロケットの小型化に成功したイプシロンロケット
そしてそして。世界一の技、それを生み出す人の力を結集し、不可能を可能にしてきた巨大プロジェクトの数々にもフォーカス。
超過密なダイヤ編成を驚異的な安全性のもとに可能にした新幹線の運行管理システムから、東京スカイツリー®を支える柱(実物大)などの構造技術、ロケットなど航空宇宙産業までがそろい踏みを果たす。
 
独創的にして超越的、世界的に見て「なぜそこまで?」と思える次元へと抜きん出た日本のモノづくり。
激しさをいや増す時代の趨勢の中でいまもなお、デジタル一眼レフや内視鏡、エレクトロニクス関連部品など、いまなお世界シェア100%を誇る企業がこの国に立地し、さらなる革新へといそしんでいる。
もはやアンビリバボー。その事実を知らずして、「日本\(^o^)/オワタ」などとうそぶくなかれ。
……かといって、にわかに「日本すごい!」と身内でペロペロしあうだけではむしろ破滅。
大切なのは、ここから何が生まれるか、どんな意識を持って前へと一歩を進めるか。
展覧会場の日本科学未来館を出る頃には、必ずや新しい視野が拓けているに違いない。

 


自分の拍手がみんなの拍手と合体するスクリーン
 
『THE 世界一展 〜極める日本! モノづくり〜』
期間/12月7日(土)〜2014年5月6日(火・祝)
場所/日本科学未来館 東京都江東区青海2-3-6
 
information
TEL/03-3570-9151
HP/http://www.miraikan.jst.go.jp/

 

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深沢慶太(ふかさわ・けいた)
 
フリー編集者/ライター/『Numéro TOKYO』コントリビューティング・エディター。『STUDIO VOICE』編集部を経てフリーに。『Numéro TOKYO』創刊より編集に参加。雑誌や書籍、Webマガジンなどの編集・執筆、企業企画のコピーライティングやブランディングにも携わる。編集を手がけた書籍に、田名網敬一、篠原有司男ほかアーティストの作品集や、編集者9人のインタビュー集『記憶に残るブック&マガジン』(BNN新社)など。

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