安藤美姫が語る新しい自分「とにかく悔いの残らないように」
今年4月に第一子を出産。産後すぐに氷上トレーニングを再開し、ソチ五輪に向けて新たなるステージへと挑戦する安藤美姫。現在開催中の東日本選手権兼ソチ五輪第2次選考会ではショートプログラム(SP)を13位とスタートで出遅れたものの、フリーでは3回転ルッツを見事に決めて105.24点という高得点をたたき出し、11人抜きの2位をマーク。オリンピックに出場する上位5人が決定する最終選考会、全日本選手権への進出を決めた。そんな彼女が、11月6日に日本上陸を果たすNIKEの新感覚ガジェットイベントに登場。腕にはめておくだけで運動量の測定ができるリストバンド『Nike+ FuelBand SE(ナイキ フューエルバンド エスイー)』にトライした感想と、女性としてトレーニングに向き合う姿勢について語ってもらった。自分の運動量をリアルタイムで計れ、無料でダウンロードできるiPhoneのアプリを使うことで毎日の運動量を記録できる『Nike+ FuelBand SE』。これならNTC (NIKE TRAINING CLUB)でトレーニングするのも楽しくなる。26歳という若さでありながら、女性として、そしてアスリートとしてのキャリアを人一倍に積む彼女の今の心境とは?
──すでにトレーニングがスタートしているという安藤さん。産後は今までと違うトレーニングを取り入れているということですが、具体的にどんなことをされているのでしょうか?
「子どもを産む前後の違いで言うと、産後は陸上のトレーニングをはじめました。実はこれまで、氷上の練習以外のトレーニングってしっかりしたことがなかったんです。今回は割と長い期間、氷の上にいなかった分、筋力が落ちてしまったので、それを取り戻すためにスタートしました。自分としても、リンクの上で滑っているだけでは足りないと思っていましたし、周囲からも氷上以外のトレーニングが必要だとアドバイスされたのもきっかけ。具体的には走ったりする訳ではなくて、体幹と足の筋力アップのためのメニュー。筋力を取り戻すことと、さらにフィギュアスケートの衣装は体にフィットするので、見た目をきちんとするというのも意識していますね。いつものトレーニングも『Nike+ FuelBand SE』を取り入れれば、数字で結果が見えるので楽しくできると思います」
──いつ頃からトレーニングを始めたんですか。
「4月に出産して、1カ月後には氷上の練習を開始して、陸上トレーニングは2カ月後にはじめました。出産された女性はお分かりになると思うんですが、産後に無理をするとその時は良くても後でガタが来るとか、ホルモンバランスが崩れるとか、体に負担がかかるとか…色々と言われていますよね。だから、やりたくてうずうずしていたとかではなく、練習の再開は無理矢理です(笑)。私の場合は、現役選手として戻ってくると決めていたので、そうするためには時間が少なすぎて、必死でした」
──現役選手に戻るということは、妊娠中もずっと考えていたのでしょうか?
「そうですね。戻らないという選択肢は考えていませんでした。それは、意識的でもなく、無意識だったかな」
▶ スケート靴がものすごく重く感じたことに驚きました
▶ 次のページへ