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幼稚化された時代が求める「いい女」とは?[前編]/菊地成孔×伊藤俊治 対談連載 vol.9
I「ギャルママみたいな、子供何人作っても子供のような服装をしている30、40代もいますよね」
K「美魔女崇拝ですね。年齢よりも病的に若くて細ければ崇拝されてしまうという。そこでまた出てくるけど、女子が無理矢理大人になろうとすると、結局エロさだけが強調されているのが今の傾向。その発想は実は子供っぽいでしょ。子供が夢想する大人。でも、そんなものなのかもしれないという考え方もあって、大人というのは近代の幻想で、そもそも成りきっているだけなのかもしれない」
I「そうですね。もともと成人式ってバンジージャンプみたいに一度死んで生まれ変わる儀式だったわけで、こうした過程儀礼の中で最も重要だったものが、日本では真っ先に形骸化されてしまったように思いますね」(続く)
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