先日、福岡・柳川で1泊2日の小旅行を満喫しました。博多駅から電車で1時間ほどのところにあり、江戸時代に作られた水路が今も残る柳川には、情緒あふれる街並みが広がっています。
宿泊先は、400年の歴史を持ち、日本で唯一泊まれる国指定名勝として知られる旅館「柳川藩主⽴花邸 御花」。今年1月にリニューアルオープンした話題の宿をレポートしていきます。
私が泊まったのは日本庭園と文化財が一望できる和モダンの広々としたお部屋「芍薬」。メインルームの窓からは日本庭園「松濤園」、ベッドルームからは日本と西洋それぞれの特徴を持つ建築が見えます。
丸木風呂が迎えるバスルームは重厚感のある落ち着いた空間。水とともに生きる柳川だからこそ、シャンプーやトリートメントは福岡県で育ったハーブをふんだんに使用した100%自然由来にこだわっています。
さらにアメニティーが充実していて、おこもりステイにはぴったり!
(左)ブックラウンジに並ぶ本は部屋への持ち込みも可能。(右)立花家農園「橘香園」の柑橘類を使用したクラフトビール「伯爵エール」は早生みかんやベルガモット・花柚が入ったすっきりと爽やかな味わい。
夕食まで少し時間があったので、宿泊者向けに毎日開催されている文化財ツアーにも参加しました。江戸時代に柳川藩主立花家の邸宅として建てられ、現在もその末裔によって営まれている御花。明治時代に迎賓館として建てられた「西洋館」や近代和風建築ならではの開放的な空間が広がる「大広間」など、名建築の数々にうっとり…。

文化財は夜間(19:00-23:00)、朝間(6:00-11:00)はなんと宿泊者だけに開放されており、ドリンクを片手にタイムスリップしたかのような贅沢なひと時を過ごすことができます。御花の歴史を知ることで、より充実した時間になりました。

夕食は、柳川藩の台所であった筑後平野の野菜や有明海の海の幸など地元食材をふんだんに使ったコースをいただきました。柳川名物である鰻のセイロ蒸しや珍味イソギンチャクの唐揚げ、立花家の農園で作られたみかんを使ったシャーベットなど、穏やかな時の流れを感じながら美食を堪能しました。
朝食には雲仙島原の湧水米や鶴味噌を使った味噌汁など日本の伝統的なメニューが並びます。粒が大きくふっくらとした炊き立てのご飯に箸が進みます。
貴重な文化財と自然に囲まれ、かつて藩主が見つめた景色を時を超えて同じように見つめる、そんなロマンティックな時間を過ごすことができました。壮大な歴史に触れると日々の悩みもちっぽけなものに思えます。
チェックアウト後は博多に戻る前に柳川をぶらり。朝食の味噌汁に使われていた鶴味噌が作られている赤煉瓦の蔵や柳川城を守護する関所であり立花家の三神を祀る三柱神社へ。ひな祭りの時期に訪れたので、町中には「さげもん」と呼ばれる柳川伝統のつるし雛を多く見かけました。5月には藤の花が見ごろを迎え、また違った景色を楽しめますよ。三柱神社にはかわいすぎるうなぎのおみくじがあるので、訪れた際にはぜひチェックして。
柳川藩主立花邸 御花
住所/福岡県柳川市新外町1番地
TEL/0120-336-092
URL/https://ohana.co.jp
Instagram/https://www.instagram.com/ryokanohana/
Profile
Instagram @miyu_kadota