ミュージシャン・JUJUのファッション連載がスタート!
ハイヒールへの憧れは“音”から!?
T「そもそも、ファッションへの興味はいつ頃から?」
J「子どもの頃から洋服への興味は人よりありましたね。母と叔母が洋服も和服も大好きな人たちだったので、その大人たちのクローゼットを眺めるのが大好きでした。とくに、稼ぐお金を全て服と宝石と飲み代にかける人だった叔母の持ち物はすごかったですよ。彼女のクローゼットから勝手に服を拝借して試着して、でもサイズが合わないのが悔しくて…。そんな子ども時代でしたね」
T「それはファッションへの目覚めを早めそうな環境ですね」
J「子ども服が嫌いだったんです。大人達の着るものの方がいいのになって羨ましかった。毛皮のコート、ハイヒールの靴、宝石の付いたジュエリーとか」
T「今日もヒールの高い靴を履かれていますが、JUJUさんと言えばハイヒールのイメージも強い。靴への興味も同じ頃から?」
J「いつだろう。最初の興味は、結構小さい頃の記憶。母親たちがハイヒールを履いて歩くときのコツコツと鳴る足音がものすごく気になったんですよね。子どもながらにぐっときちゃって。その音に憧れて、母がいない時にこっそり履いて、歩いてみたことが何度もある。でもやっぱり大人みたいにカツカツは鳴らなくて、引きずるだけだから結局かかとをだめにして親に怒られたり。当時から、ヒールに対する憧れは相当なものだったと思います。だから大人なって、ハイヒールばかりたくさん買ってしまってる」
T「おもしろい! 見た目の華やかさではなくて、はじめの興味は音だったんですね。耳からの情報に反応するなんて」
J「今言われてはじめて気づきました。最初の興味は、確かに音。父親の靴も、おばあちゃんのフラットな靴も、子どもだった自分の靴も、あのカツカツとした音は鳴っていなかったから」
T「考え深いエピソードですね。そのルーツを辿るとやはり、ファッションはお母さまや叔母さまの影響が強いんですね。ジュエリーアクセサリー、小物バッグもお好きですか?」
J「着道楽だった叔母の家には宝石商が宝石を持ってきたりしていたんです。叔母が持っているダイヤとか毛皮とか着物とかを眺めてきちゃったので、ビジューとかファーとかに目が行きがち」
T「毛皮、ダイヤっていう本物を見て育ったら、目が超えちゃうでしょう。だから、服に着られない感じがあるのかもしれない」
J「パフスリーブのラブリーな服なんかには、完全に着られちゃうと思いますけど(笑)」
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Photo:Sachie Maeda
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