OWVインタビュー「自分を信じて切り開いた夢、歌とダンス、バラエティで鍛え、成長した1年」
『PRODUCE 101 JAPAN』に出演した元練習生で結成された、4人組ボーイズグループ「OWV(オウブ)」。2020年9月に『UBA UBA』でデビューし、1周年を迎えた今年10月に初のフルアルバム『CHASER』をリリース。これまでのシングル曲と、初音源化された曲や未発表曲を含めた10曲は、彼らの1年の軌跡が詰まっている。このアルバムに込めた想いや、吉本興業所属アーティストとして挑んだ本格バラエティの逸話、これからの未来と夢、メンバーたちとの絆について聞いた。
デビュー1周年のメモリアルアルバム『CHASER』に込めた想い
──初のフルアルバム『CHASER』の感想と、この中で特に思い入れのある1曲を教えてください。では、まずリーダーから。 本田康祐(以下、本田):「『CHASER』は、デビューから今までが詰まった1枚です。OWVの曲は、その時の自分たちの情熱や想いを歌詞で表現することが多く、そういう点でもこのアルバムで僕らの成長を感じていただけるのではないかと思います。その中でも僕が好きな1曲は『Fifth Season』。4月11日の結成1周年で、初披露した曲で、もし5つ目の季節があったとしても、QWV(OWVのファン)と一緒にいたいというファンの皆さんに向けたメッセージです」 中川勝就(以下、中川):「僕は表題曲の『CHASER』です。僕たちはデビューしてから、“下克上”をグループテーマに掲げて活動してきたんですが、歌詞にもそれを盛り込んでいて、OWVの1年を表現するにはふさわしい1曲だと思います。MVの映像もすごくカッコいいし、この曲への思い入れは強いです」 佐野文哉(以下、佐野):「僕は3rdシングルの『Roar』です。『Roar』を境に僕らのカラーやコンセプトが明確に形成された、ターニングポイントとなった1曲だと思っています」 浦野秀太(以下、浦野):「最後に僕ですね。たくさんあるんですけど、デビュー曲の『UBA UBA』は外せませんね。僕らがまだ右も左も分からない状態で、レコーディング、MV撮影、合間のビハインド撮影、全てが初めてだったからこそ強く思い出に残っています。QWVのみなさんも大切にしてくれている作品なんじゃないかと思います」──この1年で特に成長したと実感するのはどんなところでしょうか。
浦野:「自分たちが成長したと思うのは雑誌やMVの映り方です。表情の作り方は成長したと思います」
中川:「今『UBA UBA』のMVを見ると、ちょっと顔がおぼこいというか」
本田:「自分で言うのもなんだけど、みんな垢抜けたよね」
浦野:「プライベートではどうかな。ポンコツ度が減ったとか?」
中川:「僕はむしろ増えてる(笑)。自分でも心配です」
本田:「僕は生活の質を向上させようという意識が強くなりました。コンビニ弁当を買うより自炊するようにしているし、栄養素を調べたり、昼に食べ過ぎたら夜は軽くしたり、健康に気を遣うようになりました」
中川:「本田くんは、ちゃんとやってるよね」
佐野:「(浦野)秀太は、食生活に気をつけている?」
浦野:「僕は実家に住んでいるから、お母さんが気をつけてくれてる。デビュー前は、とにかくお肉が食べたい!とリクエストしてたけど、野菜やお魚を増やしてと言ってます」
中川:「ええなあ。食は大事」
佐野:「僕はこの1年で、青髪のキープ術が上達しました。オーディション中は、1ヶ月で色が抜けていたけど、今はもっとキープできます」
浦野:「いつも髪色がきれいだよね」
──みなさん、髪色のキープが大変ですよね。
中川:「僕は黒髪なので、楽させてもらってます」
佐野:「本田くんと僕は赤と青で固定しているんです。初めて僕らを知ってくださる方にもわかりやすいんじゃないかなと思って。秀太は自分が好きで黄色にしているだけなんですけど」
──浦野さんは次に挑戦したい髪色はありますか?
浦野:「えっと、じゃあ、レインボー……」
一同:「その答えはないわ〜!」
激辛! 雪山! OWVが振り返る、この1年で大変だったこと
──この1年は、歌とダンスのほかにも、バラエティなど様々な経験をされましたが、一番苦労したのは?
中川:「これはすぐに答えられます。YouTubeチャンネルの『激辛料理にチャレンジ!~食べきってライブ成功祈願~』の回です。自分はほんまに辛いのはダメなんだって思い知りました。あれが1年の活動の中で一番大変だった!」
本田:「しかも、あれはライブ直前で、収録後にダンスリハーサルがあったんですけど、動くたびに体の中から辛さが蘇ってきて(笑)。僕は『OWV道』(GYAO!)のシリーズ壱と弍の全部。大変というより、やり切った達成感がありました」
浦野:「僕も『OWV道』。『弍#4』の回のとき、スキー場でソリ対決をしたんですけど、僕はもともと運動神経が良くないのですが、勝ちたくて本気を出し過ぎてしまった結果、手でそりを漕いで手がパンパンに腫れてしまったんですよ。それで、撮影を一時中断して手を温めさせてもらって」
中川:「あの時もキツかったな」
佐野:「僕は『Ready Set Go』のMVの撮影」
一同:「あ〜〜〜(笑)」
佐野:「自分は服のままお風呂に入るシーンがあったんです。でも、替えの下着を用意してなくて、マネージャーさんが下着を買ってきてくれたんですけど、袋を開けたら女性用のSサイズで(笑)。もちろんちょっとした小ボケだったので、奥から男性用を出してくれたんですけど、それもサイズがSだったので、帰りは僕だけ歩き方が変だったという」
中川:「マネージャーさんも吉本の血が騒ぎすぎたんやろうな」
ミュージシャンや芸人の先輩たちから、刺激を受けて学び続けた1年
──活動する中でほかのアーティストとの交流もたくさんあったと思いますが、特に刺激を受けた人は?
本田:「SKY-HIさんです。デビューしてすぐ共演させていただいて、その後も親しくさせていただいています。秀太の喉の調子が悪くなったとき漢方をお勧めしてくださって。『THE FIRST』を拝見して、自分もSKY-HIさんのような人格者を目指したいですし、すごく尊敬しています」
中川:「僕らはいろんな芸人さんとご一緒させていただく機会が多かったんですが、特にニューヨークさん、ゆりやんレトリィバァさんには良くしていただきました。カメラが回っていないところでも、すごく優しく接してくださるし、現場での頭の回転の速さには感銘を受けました。デビューしたばかりで何も分からなかった頃は、芸人さんたちの立ち振る舞いを見て、現場での馴染み方やトークスキルを学びました」
佐野:「僕はオカモトズのオカモトレイジさん。プライベートで一緒に温泉に行ったり、先日も一緒に機材を買いに行きました。レイジさんは、音楽にすごく詳しくてクリエイティブな方なので、音楽についても教えてくださって、すごく親身にサポートしてくださるので、本当にありがたいです」
浦野:「実はさっきもお会いしたんですが、同じレーベルのナオト・インティライミさんです。デビュー前、(佐野)文哉がナオトさんのMVに出演していて、そのことをツイートしてくださったり、10周年の大切なインタビューを見学させてくださったり。大先輩なのに、気さくに(中川)勝就にドッキリを仕掛けてくれたこともあって」
中川:「僕、ナオトさんとの初対面の一言が『うわ、びっくりした!』だったんです」
浦野:「尊敬する先輩達の姿から、僕らもいろいろと学んでいきたいと思います」
いつも一緒にいるメンバーに贈る感謝の言葉
──デビューから1年が経ち、ずっと活動を共にしてきたメンバーに、感謝の言葉と直して欲しいところを伝えてください。では、隣に座っている人に……。
浦野:「じゃあ、僕から(中川)勝へ。自分は元々人見知りなんですけど、勝が僕の壁を壊してくれて、積極的に絡んでくれました。フレンドリーに接してくれてありがとう。そして、OWVのラップ、歌、ヴィジュアルを支えてくれてありがとう。直して欲しいところは……、全部!」
中川:「途中までのいい話は何やったんや!(笑)」
浦野:「あと、僕がボケてないときに、ボケとして拾わないでくれ!」
中川:「秀太は普段からボケ過ぎているから、わかりにくいんですよ(笑)。僕の感謝の言葉は本田くんへ。まず、OWVのリーダー本田康祐として、一緒にいてくれてありがとう。本田くんはリーダーで一番年上だけど、いつもみんなと同じ目線でいてくれる。そういうところが僕は好きです。それと、エンタメ業界で生き抜くには、広い視点と遊び心が大事だと感じてるんですけど、本田くんはその部分に長けていて、僕も気付かされることが多くて。いつも刺激をもらっています」
本田:「ふふ〜ん(笑)」
浦野:「リーダー、鼻が天狗になっていますよ!」
中川:「直してほしいところは、すぐに天狗になるところ(笑)。それは冗談として、お金遣いはほどほどに!」
本田:「OWVの経済を回しているんですよ。僕の隣は佐野ですね。佐野に感謝したいことはたくさんあるんだけど、一番はボケを拾ってくれるところ。僕はよく突拍子もないことを言うんですけど、佐野の鋭いツッコミで笑いに変えてくれる。佐野のセンスの良さも光りますけど、ついでに僕もオモロいということになって」
浦野:「文哉あってこその笑いだと、自覚できるリーダーも偉いですよ」
本田:「なんで秀太が分析するんだよ! リーダーとして立ててくれたりして、いつもありがたいなと思っています。直して欲しいのは、僕がダイエット中に隣でチキンを食べないでくれ!」
佐野:「敢えてですよ。リーダーのメンタルを鍛えてるんです」
中川:「ダイエットとメンタルのトレーニングを、同時にしてるってこと?」
本田:「じゃあ、それも感謝するべきなのかな……」
佐野:「秀太への感謝は、OWVは4人とも歌って踊るんですけど、秀太はメインボーカルをとしてOWVを支えてくれてありがとう。一番高い声は秀太しか出せないので、OWVの曲は秀太がいてこそだと思っています。それと、バラエティ収録のときのムードメーカーになってくれて、話も回してくれて。直して欲しいところはたくさんあるけど、誕生日が3週間しか違わないのに年下ぶるな!ということと、家がひとりだけ遠い!」
浦野:「僕だけ実家暮らしなのでね」
佐野:「ロケが終わって帰るとき、移動車がなぜか最初に秀太の家を回るんです。だから、僕らにとっては遠回りなんですよ」
中川:「家について寝る準備をしながら、もう秀太は家で寝てるんやなと思ったら、なんだか悔しかったわ」
本田:「このシステムは、秀太しか得してないもんな」
浦野:「でも、これが許されるのは、僕がマンネ(末っ子)だからですね」
佐野:「誕生日は僕と3週間しか違わないのに!」
2年前、そして2年後の自分に伝えたいメッセージ
──では、最後に過去と未来の自分に向けて、メッセージをお願いします。ひとまず2年前、2年後の自分へのひと言。
浦野:「2年前だったら『PRODUCE 101 JAPAN』の放送中かな」
本田:「じゃあ僕から。まず2年前の自分へ。自分を信じて頑張っていれば、道はおのずと開けていくから、がんばって夢を叶えてください。2年後の自分へは、僕たちの音楽を、芯がぶれることなく頑張っていますか。初心を忘れず、1周年の今の気持ちを持ち続けて、ファンの皆さんやスタッフさんを思いやりながら、もっともっと大きくなりましょう、と伝えたいです」
中川:「僕も2年前の自分には、夢を真剣に追いかけたら絶対に叶うから、腐らず頑張れと伝えたいです。2年後の自分へ伝えたいことは、4人の関係性が変わらずに、今のままでいてください」
佐野:「2年前の自分には、あと少ししたら、髪の毛が痛んでくるから、今からしっかりケアしておけよと。2年後の自分には、セロリとパクチーは克服できてるかと聞きたいです。今の僕は大食いでなんでも食べるけど、この2つだけ苦手なので」
浦野:「2年前の自分は、オーディション中でカメラの前でカッコつけていたけど、2年後はめちゃくちゃ素を出してるぞ、こっちの方がいいぞ、と伝えたいです。2年後の自分には、一人暮らしをしてますか。撮影の後、みんなを遠回りさせていませんか、と聞きたいです」
中川:「ほんまや。末っ子だからって、いつまでも許されると思うなよ(笑)」
OWV 1st album『CHASER』
初回限定盤のBlu-rayには最新シングルまでのMV、ダンスにフォーカスしたパフォーマンス ビデオに加え、アルバムタイトル曲の『CHASER』のMV、パフォーマンス ビデオを追加収録。FC限定盤のBlu-rayには、ファーストワンマンライブ『OWV 1st Anniversary Talk & Live “AWAKE”』の第二部『Anniversary Live』の模様を、新たな編集を加え収録。特典映像としてオーディオコメンタリーも撮り下ろしている。
発売日/2021年10月13日
価格/
初回フラッシュプライス盤(CD only)¥2,200(トレーディングカード(全13種のうち1種) ※在庫終了次第 通常盤(¥3,000)に切り替わります)
初回限定盤(CD+Blu-ray)¥4,800
FC限定盤(CD+Blu-ray)¥5,800 ※ファンクラブ『OWV OFFICIAL FANCLUB』会員限定のみ
Photos:Takao Iwasawa Hair & Makeup:Kohey, Kiyomi Onuki Interview & Text:Miho Matsuda Edit:Shiori Kajiyama