私が作り出す音楽や世界観が「ZOMBIE CHANG」
新人アーティストにフォーカスを当てた連載「TOKYO NEO GROOVE」。第一弾は、「ZOMBIE CHANG」として活動するメイリンのインタビューをお届け。
不完全な美が好き。
そんな彼女のテイストが音楽にも。
──歌の内容はどのようなものが多いのでしょうか?
「以前は気合いが入ったような、力の入った曲を聴いたりしていました。ブルーハーツが好きで、今でも元気がない時は『おわらない歌』などを聞いたりします。でも最近では、以前ほど頑張るぞ!!!っていう曲をチョイスしなくなりましたね。だから私が作る曲も自然と気負わない感じになっているのかも。でも内容は元気になるような歌だったり、かっこいい女性になりきるような歌を歌いたい。ポジティブな歌の方が自分に合っていると思っています。恋愛の歌も歌いたいと思いますが、もし恋愛の歌を歌うのなら、深い愛やドロドロした恋愛という表現ではなく、ユーモアのある歌にしたいです」
──音をはずしてみたり、ローファイな音だったり。どこか脱力感や違和感を生むような、耳に残る音楽を作られますね。
「昔から完璧すぎない美しさが好きなんです。少し顔が潰れていたり、左右の目が曲がって付いているクマのぬいぐるみとか好きでした。完璧すぎるのはちょっと嫌ですね。どこかイビツで美しすぎない方が味がある。私の好みやテイストが音楽でも自然と表現されていると思います。私の音楽は、誰かの音楽から影響を受けているというより、音楽以外の世界から影響を受けていますね」
──そのテイストはファッションにも表れていますか?
「服に関しては、かわいいと思ったものを買ってしまいます。古着が多いのですが、この年代が好きとかはあまりなく、こだわりといえば素材ですかね。幼い頃から母親に素材の大切さを教えられてきました。手の届く価格範囲で素材も見た目も両方こだわりたいとなると古着になりますよね」
──行きつけのお店は?
「下北沢の『FILM」や、渋谷の『came unto me」。最近新しく表参道にできた『sometimes store』などによく行きます」
Photos:Kenta Sawada
Interview & Text:Aya Tsuchii
Styling & Edit:Fumika Oi