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X JAPAN伝説のドラマー、YOSHIKIへのインタビュー 「芸術を完成させるため、命をかけます」

U2のボノ、ブラック・アイド・ピーズのウィル・アイ・アム、ジェニファー・ハドソン、YOSHIKIによるコラボレーション「#SING4LIFE」が、2020年3月24日にYouTubeで公開された。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染防止拡大措置のため、外出できないイタリア人たちが歌い合う姿に感銘を受けてボノが書いた楽曲をベースに、4人の偉大なアーティストたちがロックダウン中にネットを介して作り上げたコラボ作品だ。

「一人一人の努力が人類全体を救う。一緒に頑張ろう」と、インスタグラム(@yoshikiofficial)でYOSHIKIは語りかけた。

>>以下、フランス版『Numero』のWEB(https://www.numero.com/)に掲載された、YOSHIKIのインタビュー

単独であってもバンドと一緒であっても、YOSHIKIの才能はハッと息を飲む衝撃をもたらします。ロックバンド「X JAPAN」を結成した象徴的なリーダーである神秘的なドラマーは、そのヴィジュアル(メイクアップから演出効果まで)が音楽と同じくらい重要である、”ヴィジュアル系”の先駆者。彼はまた、ピアノのソリストとして演奏するほか、チャイコフスキーのコンチェルトの演奏と、アメリカのハードロックバンド「KISS」を彷彿させる熱狂的なパフォーマンスを交互に行う。そのワイルドなドラムのスタイルによって、結局、YOSHIKIはいくつかの手術を受けることになり、その体は崩壊のリスクさえ宿している。彼はここ数年ずっと自分の限界、そして音楽の限界を打ち破ることを模索していた。自身の音楽とファッションの好みを真の生き方に変え、爆発的な美学を作り上げた。今日、彼の芸術の最盛期において、YOSHIKIは『Numéro』に輝かしい成功について語るだけでなく、自身の性格の背後に潜む、とても繊細な現実についても話してくれた。

――2007年7月にフランスで開催されたジャパンエキスポで、ファンがあなたのサインを求めて23時間も待ったという話は本当ですか?

「そうですね。想像するのは難しいかもしれませんが、ファンと直接会うことができる特別な瞬間は、どんな時も覚えています。ファンがいなければ、私は今日、ここにいません。私の人生は、悲劇で埋め尽くされました…父の自殺、バンドのメンバーであるHIDEとTAIJIの死、長年にわたって持っていた暗い自殺願望…ファンのサポートに支えられて、私は生き返りました。ファンのみなさんが、私の命を救った! 今、私は自分自身の物語を伝えようとしています。そのインスピレーションをファンにお返しすることができるように、ミュージシャンとして、美しい音楽を生み出すことで、人々の命を救えたら嬉しいです」

――コンサートの最後、あなたはドラムを激しく打ち壊すことも。それは夏フェスで、水の入ったペットボトルを叩きつけるような、単なる無礼な行いとは異なりますよね。

「夢と現実は紙一重であり、それは芸術や慣習化された道徳と同じです。つまり、「どこで線を引くか」次第。誤解しないでください。私は楽器に対して、とても大きな敬意を抱いています。たぶん私は、自分の芸術を完成させるために自分を殺したい気持ちに…私の父がしたように。それは過激で耐え難い記憶でしたが、私の破壊的な行動のいくつかは芸術なのだと思います…自滅することだけは避けたいですが!」

――演出、メイク、コスチューム…あなたはいつも反抗的で、自分の中の言うことを聞かない部分を奨励してきましたが、逆説的に言えば、非常に繊細すぎるようにも感じられます。本物のパンクになるために、しばしば泣く必要はありますか?

「反逆、不従順、過敏症といった要素は、同じ人間の中に共存できると思います。必要な場合、私は誰とでも戦います――恐れはありません。それにもかかわらず、私は映画『E.T.』を見ては泣くこともあります(笑)。パンクの定義は何? 私はその意味を変え続けており、いくつかの定義は過去だけに適用され、他の定義は現在作っている過程でもあります」

――Miu Miu、Louis Vuitton、Stella McCartneyなどのファッションメゾンと何度もコラボレーションしていますね。あなたとファッションとの関係は? あなたの美意識を通して、パンクをオートクチュールに取り入れたと思いますか?

私の父は、着物を作っていました。日本では長男が家業を引き継ぐのが普通ですが、私の場合はミュージシャンになりました。私にとって着物ブランドを始めることは、それが自分の血の中にあるので、とても自然なことでした。アートに関して言うと、音楽とファッションの境界はないと思います。これからも人を感動させるような芸術を生み出し続けていきたいです。ミュージシャンとして音楽の世界の一員になるのにとても苦労したので、ファッションの世界の一員になることを許してもらえたら嬉しいです。ロックとクラシック音楽を組み合わせる私のアプローチは従来のものではなく、業界が私のスタイルを受け入れるのに苦労しました。私自身、まだその世界に属しているかどうかさえ分かりません。でも、私のファンがいる限り…彼らが私にとっての世界です!

「首の手術を2回受け、人工椎間板を埋め込んでいる。
私が経験したこの傷を、ミュージシャンたちが経験することがないように願っています」

――”ヴィジュアル系”について、簡単に説明してください。煌めく光の中で、ノイズを出すだけのことなら、ドームでスポーツゲームをしている人もいるでしょう。このアプローチの特徴は何ですか。

「”ヴィジュアル系”は、音楽やファッションだけではなく、心の状態です。それは、自分自身の言葉で自分を説明する「自由」を表します。ロックの中でも、あなたができること、できないことを制限する傾向があり、私はそれらすべての限界の壁を破壊したかった。”ヴィジュアル系”は社会現象であり、独自の文化です」

――若い頃、あなたはKISSのようになることを夢見ていました。どんなミュージシャンたちが、今のあなたの後ろ姿を追っていますか?

私の音楽にインスパイアされるミュージシャンたちがいてくれたら光栄です。同時に、自分のドラムのスタイルで死にかけました。首の手術を2回受け、人工椎間板を埋め込んでいる。私が経験したこの傷を、ミュージシャンたちが経験することがないように願っています。

――あなたは触発し、またさまざまな注目すべきアーティストからインスピレーションを得ました。デビッド・ボウイ、マイケル・ジャクソン、マリリン・マンソン…誰との仕事があなたにとって最も驚きがあるものでしたか?

デビッド・ボウイをはじめとする卓越したアーティストたちがまだ生きていたら、ぜひ一緒に仕事をしたかった! いま、マリリン・マンソンと一緒に音楽を作っていて、素晴らしいものができました。近々、リリースされるといいなと思っています。マリリンは偉大なアーティストであるだけでなく、素晴らしい友達でもあります。

――音楽、ドキュメンタリー、ファッションとすべてのプロジェクトが同時に進行している場合でも、ピアノでショパンを弾き鳴らす時間はありますか?

「はい、毎日ピアノを弾いています。次のクラシックコンサートでは、ショパン、リスト、バッハ、ベートーヴェン、チャイコフスキーを演奏するかもしれません」

――ロックダウン中、ボノ、ジェニファー・ハドソン、ウィル・アイ・アムとのプロジェクト「#SING4LIFE」に、どのように関わり合いましたか?

「ボノとウィル・アイ・アムは友達です。ある日、マーク・ベニオフ(クラウドコンピューティングのパイオニア「セールスフォース・ドットコム」ファウンダー・会長)とウィル・アイ・アムから、このプロジェクトに参加することに興味があるかどうか尋ねられました。マークはこのプロジェクトの立案者だと思います。こんなに素晴らしい友達がいて、本当にラッキーです! もちろん「はい」と言って、すぐにレコーディングを始めました。この曲で伝えている主なメッセージは、私たち全員が「物理的な距離を保つ」ということですが、「社会的な関係を断つ」必要はありません。私たちは依然としてつながり合い、音楽を通じて手を差し伸べることができます。このパンデミックの間、みなさんが安全であることを祈っています」

#SING4LIFE – Featuring Bono, will.i. am, Jennifer Hudson, Yoshiki

Interview & Text : Emma Naroumbo Armaing and Alexis Thibault

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