might×詩羽(水曜日のカンパネラ)「girl meets … 」連載第6回「春は終わりか始まりか」 | Numero TOKYO
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might×詩羽(水曜日のカンパネラ)「girl meets … 」連載第6回「春は終わりか始まりか」

アーティストとイラストレーターが融合したアートレーターを名乗るmight(マイト)のコラボ連載「girl meets …」。第4回第5回に引き続き、水曜日のカンパネラの詩羽(うたは)が言葉を紡ぐ。 新しい才能の煌めきを感じさせるmightと詩羽、今回が二人のコラボレーションの最終回。

©️ might
©️ might

春は終わりか始まりか

揺れる電車で俯く時代、止まらぬ情報を見ているだけで満足していて、きっと得ているわけではない。
時代は私たちの先を行くので、それに追いつくのに必死で気づいたら息切れをしているか、気づいたときには走ることができなくなっているかもしれない。
そもそも、私たちが時代の先を行っていると思い込んでいるかもしれない。

「はじめて知った」と言える素直な心は、二十を超える頃には忘れてしまうだろう。
春の眩しさも桜の色も、長く覚えてはいられない。

きっと楽しいことばかりではない。
そんな当たり前は、普通以上のことを「つまらない」と変換してしまう。
笑顔と共にある言葉”新生活”の張り紙は、エゴの押し売りや感動の押し売りにも見えてしまう。

私たちは強さと引き換えに、素直さを失っていく。
大事なのは過去ではなく、ずっと先にある未来でもなく、今なんだろうと、あの頃に気づけていたらと過去を見る。

Illustration:might
Text:Utaha

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Edit:Sayaka Ito

Profile

mightマイト アートレーター。自身の肩書きをアーティストとイラストレーターが融合したアートレーター(Artrator)と呼ぶ。シンガー・ソングライター、和ぬかによる楽曲「寄り酔い」のMVにてイラストを手がける。Twitter:@_______might
詩羽Utaha ユニット「水曜日のカンパネラ」の主演/歌唱担当。水曜日のカンパネラは2013年からコムアイを主演/歌唱とするユニットとして始動。メンバーはコムアイ(主演)、ケンモチヒデフミ(音楽)、Dir.F(その他)の3人だが、表に出るのは主演のコムアイのみとなっていた。2021年9月6日、コムアイが脱退し、詩羽が新しく主演/歌唱担当として加入。新体制での活動をスタートさせる。同年10月27日、新体制後初の新曲「アリス/バッキンガム」をリリース。一般発売後数分でSOLDOUTとなった新体制初の主催リリースパーティー<LET’S PARTY>に引き続き、4月6日に行われた<RELEASE PARTY〜LET’S PARTY 2〜>も即日SOLDOUT。この日に発表した新曲「織姫」を4月27日(水)にリリース予定。wed-camp.com

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