might × コレサワ「girl meets … 」連載第20回「行先」
アーティストとイラストレーターが融合したアートレーターを名乗るmight(マイト)のコラボ連載「girl meets ...」第7章。崎山蒼志、水曜日のカンパネラの詩羽、羊文学の塩塚モエカ、リーガルリリーのたかはしほのか、Chilli Beans.、眉村ちあきからバトンを受け取り、第7章はシンガーソングライターのコレサワが言葉を紡ぐ。新しい才能が煌めき合う、類まれなるコラボレーション。
「行先」
死んだらどこ行くんやろ
それを考えると眠れんかった小4の頃
毎晩布団で泣いていた
今はあんま怖くない
死んだ後のことを考えるのは
生まれる前のことを考えるのと同じ
生まれる前が怖かった記憶はないから
多分死んだ後も記憶ない
それが小5のうちが出した答え
大人んなったら
生きてる意味を考えて怖くなった
何のために生まれてきたんやろ
生まれてきたからには
何か成し遂げへんとあかんのかな
生きてる意味ってなんやろ
うちはまた答えを見つけた
人生はただの死ぬまでの暇つぶし
暇つぶしに意味などない
だって暇つぶしやから
生まれた意味とか生きる意味とか
深い理由は多分ない
そう思ったら急に楽になった
天才も凡人も悪人も善人も
行先は同じなら
そこに行くまでの時間は
最高に楽しいものにしよ
誰かに構ってる暇はない
うまいもん食いまくって
やりたいことやりまくる
自分が自分でいるうちに
最高の暇つぶしをするんや
Illustration:might
Text:Koresawa
Edit:Sayaka Ito