アヴェドン、ベイリー、ニュートン… 70年代JUNの秘蔵ビジュアルをひも解く | Numero TOKYO
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アヴェドン、ベイリー、ニュートン… 70年代JUNの秘蔵ビジュアルをひも解く

現在、YouTube上で見られるJUNグループの70年代のCFをご存知だろうか?そこには、なんとアヴェドン、ベイリー、ニュートン…世界の超一流写真家による美しい映像が並んでいる。なぜこんなことができたのか? リアルタイムで見ていた編集者・都築響一が当時を振り返り、その制作の裏側に迫る。   JUN&ROPÉの70年代CFと涙の再会   文=都築響一 ときどき僕が思い出すのが往年のJUN&ROPÉのCFだ。1970年ごろから10年間ほど、アヴェドンに始まる世界のトップ・フォトグラファーを起用して、ときには自社の洋服すら登場しない、ものすごく贅沢な(浪費という意味ではなく)映像を、僕らの世代は深夜の音楽番組――『ソウル・トレイン』や『ロック・エクスプロージョン』――で見せつけられ、それはニキビを潰してるだけのガキに、オトナの「退廃」という美学をきっちり教え込んだのだった。 当時のJUN&ROPÉのCFは、それから長いこと見ることができないままだったが、去年あたりから突然YouTubeにアップされはじめた。30数年ぶりに見たその映像美はいまでも、というかいまだからこそさらに輝きを増していて、懐かしさと新しさとで、見ていて苦しくなるほどだった。みなさんも、きっと同じ思いを抱くと思う。 JUNグループの創始者で、現在は取締役会長をつとめる佐々木忠さんによれば、 洋服はもちろん売っていましたが、「感覚」「エッセンス」を売っていたんですね。正直、うちの洋服は売れていました。だからこそ、その洋服を取り巻く「エッセンス」が大事だったんです。 潤沢な資金と、若さと、感覚を備えたクライアントが、広告代理店も、会議もプレゼンもぜんぶ抜きにして、最高のクリエイターに、好きなように好きなものをつくらせた、宝石のような映像。そういう希有な幸福感が、いま眺めても画面から輝き出ている。   ▶ 全文を読みたい方はNumero TOKYO12月号をチェック  

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