街中を颯爽と駆け回る、エネルギーに満ちた女性。そんな姿をただ眺めているだけではもったいない! 岸本佳子が提案する、自由で軽快な装いにチェンジして日常をアクティブに彩って。(『Numero TOKYO(ヌメロ・トウキョウ)』2025年6月号掲載)

美しく、力強いバレリーナの世界。彼女たちをリスペクトしたルックは、バレエレオタードにビッグシルエットのパーカーやカラースウェットを合わせてカジュアルに落とし込んだ。涙の象徴とされるパールのアクセサリーは、華やかさの裏にある、不断の努力を感じさせる。

1960年代を彷彿とさせるクラシックなシャツとベストに、あえてスポーティなアウターとトラックパンツを組み合わせる。モノトーンのなかに異なるテイストを忍ばせて、ノールールに着こなすのが今らしい。

赤のブラトップとショーツがアクセントを添える、現代のワークスタイル。ユニセックスで着用できるオーバーサイズパンツと足袋型のシューズは、動きやすさとファッション性を兼ね備える優れもの。どんな瞬間も、タフでパワフルな女性でいたい。

襟が伸びたようなユニークなデザインのドレスは、着こなし次第で異なる魅力を見せてくれる。重ね着をしているかと思えば、実はジップアップパーカーがプリントされたトロンプイユのミニドレス。スマートな表情に、モードな違和感が加わる。

主役となるのは、スーパーロングのトレンチコート。ヘルシーなタイトパンツに、さりげなくホワイトレースのバンドゥを合わせ、媚びない女性像を映し出す。仕上げにフューチャリスティックなサングラスを掛けて、無敵の個性を振り撒いて。

無限の可能性を秘めるデニム。1本のパンツのように見えるアイテムは、ショート丈のパンツとロングブーツで分かれており、その組み合わせに目を奪われる。メッシュトップから覗くブラにもデニムを取り入れて、スタイリングの妙を楽しみたい。

特別な日にしか着られなかったドレスも、Tシャツを重ねてみるとたちまちシティユースにも活躍する1着に。オールシーズン使えるカレッジプリントのTシャツは、ワードローブのマストアイテム。

大胆に脚が覗くロングスカート。それをフェティッシュに纏うのではなく、カジュアルなラインソックスや迷彩柄のパーカー、ビッグサイズのリュックとマッチさせ、ストリートな雰囲気で魅せて。

自分の好きなアイテムを、好きなように重ねる。スイムウェアの上からレイヤリングしたドレスはギャザーを寄せるようにまとめ、ショートニットを巻きつけて。自由なファッションに身を委ねれば、心も身体も躍りだす。
Photos:Yeong Jun Kim Fashion Director:Yoshiko Kishimoto Hair:Kenshin Makeup:Sada Ito Edit&Text:Makoto Matsuoka