岸本佳子のモード24/7 vol.5「spiced with romance」
いま私が着たいのは、フェミニンでロマンティックなスタイル。でもその甘さに、ひと匙のモードなスパイスを加えたい。2025年のクルーズコレクションから岸本佳子がピックアップした、多様で軽やかなルックに新たな美しさを見つけ出して。(『Numero TOKYO(ヌメロ・トウキョウ)』2025年1・2月合併号掲載)
エターナルな魅力を放つフラワーモチーフを、アップリケで可憐に取り入れる。かすかに透けたベースの布や繊細な刺繍からは、どこか儚げな雰囲気が感じられる。その花々や自身を守るように、ボリュームのあるファーハットをオンして、モードなぬくもりを纏いたい。
胸元まで大胆にレースをあしらった、優雅なドレス。フェミニンなホワイトレースも、そこにつながる黒のボディやタイトなシルエットによって可愛いだけではないクラシカルな品格をもたらす。まるで魔法にかけられたように神秘的な美しさを解放させる。
新たな定番となったハイブリッドランジェリー。媚びないセンシュアルなスタイルに、キャップやソックスブーツ、パーカーモチーフのバッグを合わせてストリートな要素を取り入れて。自由と個性を纏う、現代のファッションの形。
優しく包み込まれる、オールホワイトの世界。コットン生地に繊細なディテールが施されたツーピースは、上下で異なる柄を合わせてその違いを楽しみたい。オフショルダーにあしらわれたリボンはスタイルにアクセントを加え、軽やかな余韻を残す。
ボクシーなシルエットのジャケットは、再び春夏のトレンドに。身に纏った瞬間、オーセンティックな魅力を演出してくれる強い味方。セットアップで着こなしてチェックのシャツを覗かせれば、知的な遊び心が香ってくる。
トレンドのトランスペアレントスカートは、カーフレザーを採用したかっちりとした素材感のジャケットと合わせ、コントラストを楽しみたい。カラーはパステルカラーをチョイスして、足元にはバレエシューズをオン。最旬アイテムを組み合わせた、心ときめくitルック。
胸元のティアードが美しい、ボヘミアン調のドレス。女性らしいふんわりとしたフォルムも、素材やカラー使い、ウエストマークしたレザーベルトで、モダンでどこかノスタルジックな装いに。冒険心を刺激する、新たなラッフルの魅力。
風の動きに誘われて、美しいフローを生み出すフリルマキシドレス。ゴールドのルレックス糸で施されたドット柄もまた、動くたびにエレガンスな煌めきを放つ。さまざまな表情を見せてくれるドレスに身を包み、爽快な風に乗って一歩を踏み出して。
4つのアイテムのレイヤードから作られる、遊び心あるキュートな着こなし。まるで無垢な少女のように、着たいカラーをピックアップして自由に纏う。スカートはもちろん、スーパーミニ丈で決まり。
アシンメトリーに配された襟もとやバルーンのようなボリューム感がアーティなドレス。独創的なシルエットでもエレガントなオーラは健在し、優美な気品を映し出す。遠くからでも視線を引き寄せる、ドラマティックなブルー。
Photos:Yusuke Miyazaki Fashion Director:Yoshiko Kishimoto Hair:Yu Nagatomo Makeup:Shinobu Abe Edit:Shomi Abe Text:Makoto Matsuoka