田中杏子のリアル・モード 「working in style」
2023-24年秋冬コレクションは現代の忙しく働く女性へ、環境に合わせた快適でエレガントなルックが披露された。着ているだけで、気分が高揚するワードローブは働く私たちをエンパワーメントしてくれるかけがえのない存在。コレクションを通じて、田中杏子が提案する自信を与えてくれるスタイリングからお気に入りを見つけて。(『Numero TOKYO(ヌメロ・トウキョウ)』2023年10月号掲載)
ポジティブなアティテュード、レイヤードの再構築
カーディガン、ニットトップ、Tシャツと重ね着しているトップをすべて透けるタイツにイン。タイツの上には、トップと同様にショーツを2枚重ねてレイヤード。一見シンプルなワードローブアイテムをユニークにモードアップして、ニューカマーになりきって。
ユーモラスに誇張するミニマリズムの魅力
遊び心を加え、大きく誇張された襟とベストを重ね着したようなシャツドレスはルイ・ヴィトンから。絶妙な色合いのピンストライプが組み合わされ、従来の仕立て方をアップデートしているように感じられる。しなやかにフレンチシックを纏いたい。
アンステレオタイプブラックタイで魅了する
脱ステレオタイプとして、紳士服のコードを再定義したヴァレンティノ。真っ赤なシャツとリボンが施されたサイドから肌見せできるガーリーなショートパンツ、主役になるブラックタイとフェザーが揺れるブーツを合わせて、パンキッシュなスタイルを完成させて。
彫刻のようなクチュール、美しさを解き明かす
アートピースのようなナッパレザーで仕立てられたドレスとコート。ダークグリーンの彫刻のようなシルエットの中にゴールドのシューズで軽やかさをプラス。煌めくアクセサリーをアクセントにイブニングドレスとして、オフィスからディナーへと向かう。
パリジャン・シックを叶える意気なユニフォーム
フェミニンでありながら反抗的な面もある、力強い女性を象徴したルックはディオールから。しわ加工が施されたシャツ、スカートとネクタイがモダンなフレンチムードを加速する。インディペンデントな精神を忍ばせて。
懐かしさに思いを馳せる、逆三角形のシャープなシルエット
かつてイヴ・サンローランが発表したジャケットを再解釈した、パワーショルダージャケット。透け感のあるトップとチェック柄のタイトなペンシルスカートを合わせて、80年代を彷彿とさせる。エレガントなジャケットはワードローブに投入したい一点。
時代を超越するシンプリシティ、ブラックトムボーイ
ワイドパンツにスニーカーと、メンズライクなルックを披露したグッチ。白いシャツとブラックニットをパンツにインしてインターロッキングGのベルトでスッキリと洗練された印象に。エターナルなスタイリングをリラクシングに着こなして。
論理的なエレガンス、カラフルな魅力の融合
ミリタリーウェアを昇華したようなエポレットの付いたイエローのニットとベイビーピンクのテーパードパンツ。ファッションを通してプラダが再考するケアの想いをユニフォームに投影している。コサージュがあしらわれたポインテッドトゥのパンプスも美徳を物語る。
次世代テーラリングで最先端のリーダーに
カシュクールトップがドッキングされたようなジャケットと同素材のバミューダパンツのセットアップ。ニーハイ丈のロングブーツを合わせた斬新なスタイリングをセンシュアルに纏えば、プロフェッショナルに仕事をこなせそう。
新たなセンセーション、オールホワイトの境界線
前後同じデザインのベストを変移させ、肩を隠すように新鮮なオフショルダールックを生み出したフェンディ。プリーツスカートのようなパーツがカラビナで取り付ける仕様になったパンツはエレガントで勇ましい。変幻自在なスタイリングを可憐に装って。
ワークスタイル革命、永遠の憧れポルカドットを求めて
サカイがポルカドットの大胆なセットアップルックを披露。デコルテラインを透かせた抜け感のあるトップとでロング丈のワイドパンツを合わせてキュートで芯の強い女性像を演出。ブラック&ホワイトのポルカドットアイテムはワードローブに1つは追加しておきたい。
Photos:Fauve Bouwman Model:Gu Yue at Wizard Models Fashion Director:Ako Tanaka Hair:Yu Nagatomo Makeup:Asami Taguchi Edit & Text:Shomi Abe