【Editor’s Letter】色は、自由のかたち | Numero TOKYO
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【Editor’s Letter】色は、自由のかたち

2026年4月28日(火)発売の『ヌメロ・トウキョウ(Numéro TOKYO)』2026年6月号に寄せて。編集長・水戸美千恵からのエディターズレター。

2026年春夏コレクションは、久しぶりに「色」が主役に躍り出たシーズンでした。鮮やかなイエローやブルー、そしてピンク×グリーンのようにカラー×カラーの大胆なスタイリング。確信に満ちた色の使い方がひときわ印象に残ります。不確かさや緊張感が続く今の時代において「ファッションは明るく、エネルギッシュであれ」というデザイナーたちからのメッセージなのかもしれません。色は、理屈よりも先に感情に届き、瞬時に空気を変える力を持っているから。

今号では、そんな「色の力」を特集しました。色の持つエネルギーが創造力をかき立てる──それは、多くのクリエイターが体感してきたことでもあります。アーティストたちは色に導かれるように作品を生み出し、その色彩は見る者の感情を揺さぶり、時に言葉以上に雄弁に語りかけてきます。

そして私たちにとっても、色は思いのほかダイレクトに作用するもの。色を纏うだけで気分が上がったり、背筋が伸びたり。心の奥に潜む創造力が刺激される瞬間も。色は自分を高めてくれる存在なのだと思います。バッグ、花瓶、ネイル……目に入る身近なものに色を選ぶ、そんな小さな変化もまた、感覚を開くきっかけになるのではないでしょうか。色は本来とても自由なもの。どう感じるかでいい。そんな当たり前のことを、もう一度思い出させてくれます。気分のままに手に取った色が思った以上に自分を心地よくしてくれるはず。

life in layers

大麻布をご存じですか。大麻は神社のしめ縄などでも使われる神聖な植物として日本の文化と深い関わりがあります。大麻布はその繊維から作られる織物。耐久性が非常に高く、また吸水速乾、抗菌性にも優れ、柔らかな触り心地。かつては着物から布団などの生活用品までごく普通に使われてきました。戦後の法規制や安価な輸入繊維の増加、生産の手間もあって、日常から姿を消してしまったのです。

その大麻布の再現研究事業を1688年創業の京都·西陣にルーツを持つ「HOSOO」が受け継ぎ、日本古来の大麻布にこだわったブランド「HOSOO MEN」ファーストコレクションを発表、京都に旗艦店をオープン。衣服との関係性自体を提案する新たなラグジュアリーがコンセプト。ジャケット、シャツ、パンツなどシンプルながらこだわりを感じる9型、ユニセックスでホワイトとブラックの2色展開。心地いいとは何か、服と付き合っていくこととはなど、自身の姿勢を新たにするきっかけになりそう。

2025年にスタートしたシューズブランド「LACADE(ラカド)」のTストラップシューズ。デザイナーのローランス・デカドはフレンチシックと女性らしさを融合させたデザインを得意とし、自身のブランドのほかに数々のラグジュアリーブランドのシューズデザインも手がけているそう。メイドインジャパンにこだわり、スポーティとエレガンス、マスキュリンとフェミニンなど相反するものが調和し、個性を引き出してくれるのも魅力。このシューズもアイコニックなスタッズ使いで、可愛くなりすぎないところが気に入っています。

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Profile

水戸美千恵Michie Mito 編集長。大学時代にジャーナリストアシスタント、ライターとして書籍、雑誌に携わる。卒業後扶桑社へ入社し、女性ファッション誌を経て『NumeroTOKYO』創刊1年目より副編集長に就任。連載「YOUのテキトーく」「佐久間由美子が聞く 女性表現者たちの闘い」を担当。好きなものは、ファッション、食、旅、アート。座右の銘は「いつも心にナンシーを」。
Instagram: @mitomichie
 

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2026.4.28 発売

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