【Editor’s Letter】他人の基準から主語を取り戻す | Numero TOKYO
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【Editor’s Letter】他人の基準から主語を取り戻す

2026年2月28日(水)発売の『ヌメロ・トウキョウ(Numéro TOKYO)』2026年4月号に寄せて。編集長・水戸美千恵からのエディターズレター。

今号のテーマは「解放」。私たちはこれまで、「こうあるべき」という既成概念のなかで生きてきたように思います。女性らしさとは何か、しかるべき振る舞いとは何か。その主語は、自分ではない誰かに握られてきたのかもしれません。

ファッションの歴史を振り返れば、ガブリエル・シャネルをはじめとする先人たちが、「女性の姿はこうあるべき」という他者の基準から主語を奪い返してきました。その後もファッションは、幾度となくその奪還を繰り返してきたのです。

2026年春夏のランウェイに広がったのも、「解放」のムードでした。身体のシルエットを拾わない構築的で洗練されたルック。服と身体のあいだに空気を孕ませるフォルムは、自らの意思表示でもあります。潔い肌見せも印象的でした。「見せる/見せない」を決める主体は自分であるという宣言。シルエットを曖昧にすることも、肌を解き放つことも、どちらも「私が決める」という態度に帰結します。ファッションは、最も知的で詩的な表現手段のひとつなのです。

特集「『わたし』を解き放て」では、役割やラベルという“呪縛”に光を当てました。迷信やラベリング、同調圧力といった見えにくい規範。「~とされている」という価値観に無自覚に従うのではなく、その前提に疑問を持ち、自分にとって心地よいかどうかを問い直すこと。そのプロセスそのものが、いまの時代における「解放」なのだと思います。

社会を否定するのではなく、他人の基準で語られてきた自分を手放し、自ら選び直すこと。ともに、小さな革命を。

life in layers

昨年行った国内旅行先でおすすめしたいのが長崎県・壱岐島。古来より大陸と日本を結ぶ貿易の重要拠点として栄え、150以上の神社が点在。エメラルドブルーの海に、壱岐牛や新鮮な魚介と食文化も豊か。自然、歴史、食、文化がすべて循環し、外に頼らずとも成立する一つの世界のようなところでした。私はオーベルジュ「彼は誰」に宿泊。美しい砂浜を望む高台にあった公共施設を改装し、宿泊は一日1組限定。壱岐の食材を中心としたフレンチのディナーも宿泊者のみの朝食も素晴らしく、また訪れたい。

サカイ」と「カーハート WIP」との人気コラボ第4弾からコートを購入しました。カーハート WIPのアイコニックなチョアコートをベースにサカイらしいデザイン性が掛け合わさり、ベーシックでありながらどこか特別感があります。メンズに褒められる率高し。

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Profile

水戸美千恵Michie Mito 編集長。大学時代にジャーナリストアシスタント、ライターとして書籍、雑誌に携わる。卒業後扶桑社へ入社し、女性ファッション誌を経て『NumeroTOKYO』創刊1年目より副編集長に就任。連載「YOUのテキトーく」「佐久間由美子が聞く 女性表現者たちの闘い」を担当。好きなものは、ファッション、食、旅、アート。座右の銘は「いつも心にナンシーを」。
Instagram: @mitomichie
 

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