【Editor’s Letter】感動したなら、 それが最高のギフトです。
2024年10月28日(月)発売の『ヌメロ・トウキョウ(Numero TOKYO)』2024年12月号に寄せて。編集長・田中杏子からのエディターズレター。
皆さまは「ギフト」と聞いて何を思い浮かべますか。人から頂くプレゼント、誰かのために選ぶもの、自分自身へのご褒美、天から与えてもらった特別な能力。さまざまなギフトが存在しますが、そのどれもが“心を満たしてくれるもの”です。そこにはモノや行為に託された「愛」や「思い」があり、それらも同時に受け取るからです。今号は年末を間近に控え、頑張った私たちへの特別なギフト特集です。手に入れたいもの、行きたいところ、贈りたいもの、見たいものや体験に出合えるでしょうか。
10月4〜6日、ロンドン、香港、NYと巡業し来日した「ダンス リフレクションズ by ヴァン クリーフ&アーペル」フェスティバルの観劇で2泊3日、京都の旅にご招待いただきました。イタリアの民族舞踏「ポルカ・キナータ」を振付師のアレッサンドロ・シャッローニが現代版として仕上げた「ラストダンスは私に」と、16カ国から集まったダンスパフォーマー28名が、エレクトロDJローンの音源に合わせて表現する(ラ)オルド×ローン with マルセイユ国立バレエ団のコンテンポラリーダンス「ルーム・ウィズ・ア・ヴュー」の2本を観劇いたしました。どちらも斬新かつ迫力のある圧巻のパフォーマンスで、脳内革命が起きたのかと思うほど鳥肌が立ち感涙し、スタンディングオベーションの渦に包まれました。これらの演目を仕上げた振付師、ダンサー、楽曲制作、会場設営、キュレーター、プロデューサーすべての関係者に「想像を遥かに超えた素晴らしいギフトをありがとうございました!」と投げキッスを贈り返したくなるほどに、アドレナリンが最高潮に達していました。
「ダンス リフレクションズ by ヴァン クリーフ&アーペル」は創業以来、ダンスの世界と深く関わってきたハイジュエリーメゾン「ヴァン クリーフ&アーペル」が2020年に立ち上げたプログラム。創造、継承、教育の3つの価値を指針とし、モダン&コンテンポラリーダンスに特化した振付師やその世界に関連するアーティスト、団体、作品制作を支援しています。
「ダンス リフレクションズ byヴァン クリーフ&アーペル」詳細はこちら
映画やドラマ、アートや本、ライブ、パフォーマンス、そのどれもが強烈な印象を放つ圧倒的な作品に触れると、それを生み出したクリエイターと彼らのギフテッドな才能、そこに出合えた瞬間に悦び、感涙できる私自身のギフテッドな感覚にも愛おしさを覚えます。こんなに素晴らしい才能に出合えた時間(=ギフト)をありがとうございました。
Profile
Twitter: @akotanaka Instagram: @akoakotanaka