#おうちで過ごそう #おうち時間 #うちで踊ろう #おうちコメディ #笑顔を忘れず! #とにかく頑張ろう | Numero TOKYO
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#おうちで過ごそう #おうち時間 #うちで踊ろう #おうちコメディ #笑顔を忘れず! #とにかく頑張ろう

2020年4月27日(月)発売の『ヌメロ・トウキョウ(Numero TOKYO)』2020年6月号に寄せて。編集長・田中杏子からのエディターズ レター。

コロナ騒ぎが一向に終息に向かわない年4月上旬のある月曜日、リモートワークの一環で自宅のテーブルで休校中の娘が練習するギター音を聴きながら、このエディターズレターを書いています。今号が発売となる4月下旬頃の日本が、いや世界がどのような状況下にあるのかまったく想像もできないのですが、もともと企画していた「Enjoy Fashion Enjoy Life」特集を「Stay Positive」特集にかえてこの不穏な空気を一蹴すべくお送りします。

大阪生まれ大阪育ちの私は、物心ついた頃から“お笑いカルチャー”の中で育ってきました。土曜日、学校から帰宅すると(当時は毎週土曜も昼まで授業がありました)、テレビでは吉本新喜劇の小気味よいサウンドが流れ、秀才くんやスポーツ万能くんよりも、おもろい子がモテる街でした。“お笑い”は、おなかをかかえて笑うという行為のみならず、人生に癒やしと安堵を与えてくれるオアシスのようなものです。また、恐怖や不安をも吹き飛ばしてくれる、心強いファクターであることも確かです。

ロベルト・ベニーニ監督の名作『ライフ・イズ・ビューティフル』で、ユダヤ人迫害・ホロコーストで捕らわれの身となっても、死を間近に感じるすべての出来事をゲームに置き換え、楽しみながら息子が挑み、生きる勇気を失わないよう導く父親の姿に心打たれました。笑い=楽しい気持ちは恐怖を払拭し希望を生み出してくれます。

リモートワークという新しい働き方や、#stayhomeというかつては考えられなかった過ごし方を得て、皆さん、あり余る時間を豊かに過ごそうと工夫されています。多くのアーティストが歌を作って披露したり、デジタル上でコラボレーションしています。星野源さんの“#うちで踊ろう”は見て聴いて参加して、みな同じ状況下で頑張っているからね、と勇気をいただきました。こんなときに生まれた作品だからこそ、また心に響きますね。

今、私たちにできることは自宅にいながら楽しむこと。長引くこの状況を楽しく打破できる企画を紹介しようと、おうちで楽しく過ごすための「2010年代を振り返り。漫画&映画で笑おう!」を紹介しています。ぜひ、おうち時間を満喫してスカッとしてください、このような時間は神様からの贈り物ですから。

本来であれば、煌めくゴールドのバッグを手にネオンカラーのドレスを纏い、スカートの裾を翻して、太陽の下、元気にファッションを楽しみたいところですが、今はガマンの時です。夏が来たら…、時がたったらそのときこそファッションを満喫しましょう。皆さまも元気にお過ごしください。

最後になりましたが、お茶の間に笑いを届けてくださった喜劇王、志村けんさんのご逝去を悼み、心からご冥福をお祈りします。

Numéro TOKYO編集長 田中杏子

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