Art / Post
DEPARDON / TOKYO 1964-2016
1964年、東京はかつてない興奮の渦に包まれていた。焼け野原から奇跡の復興を遂げたこの街で、アジア初、有色人種国家でも初めてのオリンピックが開催される! その熱狂の最中、主役たる選手たちの勇姿に加え、競技場や沿道に押し寄せた人々を撮影し続ける、若きフランス人写真家の姿があった。
レイモン・ドゥパルドン(1942年生まれ)。通信社のフリーカメラマンとしてアルジェリア戦争など世界各地を取材し、東京オリンピックでは2千枚以上を撮影。その後、世界最高峰の写真家集団マグナム・フォトに参加し、ピューリッツァー賞受賞、レジオンドヌール勲章を受章するなど、今やフランスを代表する写真家・ドキュメンタリー映画監督となった彼の1964年東京のモノクロ作品と、2016年に撮影された東京のカラー作品が、シャネル・ネクサス・ホールに対置される。
さらに、この9月にはドキュメンタリー映画『旅する写真家 レイモン・ドゥパルドンの愛したフランス』が日本でも公開予定。前回のオリンピック開催時と、2020年の東京オリンピック・パラリンピック競技大会を控えた現代の東京。過去と現在、文化や価値観など、さまざまな対比に色づく“東京”の姿は、私たちに何を投げかけるのだろうか。
『DEPARDON / TOKYO 1964-2016』
レイモン ドゥパルドン写真展
会期/2017年9月1日(金)〜10月1日(日)
会場/シャネル・ネクサス・ホール
住所/東京都中央区銀座3-5-3 シャネル銀座ビルディング4F
TEL/03-3779-4001
URL/chanelnexushall.jp
DEPARDON / TOKYO 1964-2016
レイモン ドゥパルドン写真展
1964年東京オリンピック開催時に撮影された作品より。© Raymond Depardon / Dalmas-Sipa Press J.O. Tokyo 1964
アフリカの内戦から、世界各地に息づく人々の表情まで、報道的かつ人間味あふれる作品で知られるフランスの写真家、レイモン・ドゥパルドン。1964年と2020年、五輪を戴く“二つの東京”が、シャネル・ネクサス・ホールに浮かび上がる。
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Edit & Text : Keita Fukasawa