Culture / Feature

あなたの知らないユートピアへ vol.14 グルーヴが誘う最高潮の瞬間

世の中には、まだまだ体験したことのない快楽の世界がある。その世界にたどり着くには与えられた「数値」を意識するだけ!? あなたはどの楽園に行ってみる? DJのMAYU KAKIHATAが、最高のグルーヴ感を体験できる音楽をリコメンド。(『ヌメロ・トウキョウ(Numero TOKYO)』2020年4月号掲載)

ドラムブレイクがしびれる

「Midnight Pass」Sea Level
6分00秒

「フュージョン~AOR的アプローチのバンド、Sea Level(シー・レヴェル)。インストの曲ですが、頭から終わりまで全神経集中させて聴きたい一曲。波の音のような力強くて繊細なピアノが素晴らしいです。鍵盤はもちろん、管楽器、打楽器それぞれのパートが良い味を出してます。いちばん最後にドラムブレイクが入るあたり(6分00秒過ぎ)もしびれますね。自分にハマった音楽に出合えた瞬間って本当に嬉しい。涙が出るときすらあります」

勢いのある展開に引き込まれる

「ASB Theme」Anglo-Saxon Brown
2分30秒

「DJでも最近よく使っているお気に入りのフィリー・ソウルナンバー。しっとりしたピアノから始まり、メロウなヴォーカルパートから切り替えを挟む曲の構成がかっこいいです(2分30秒時点)。バーなどでしっとり聴くのも、クラブで聴くのも好きですが、遊びから帰ってきて最後〆の一杯をゆっくり楽しみながらソファでぐだっと聴く瞬間がいちばん好きかもしれません。自分でレコードを手にとって見つけたからこそ、思い入れがあります」

サクソフォーンに酔いしいれて

「Shadows」The Mysterious Flying Orchestra
3分00秒

「レアグルーヴ~ジャズ・ファンクの中でも大好きな曲の一つ。エレクトリックピアノで参加しているロニー・リストン・スミスは自身のアルバム『エクスパンションズ』でも同曲をカバー。中盤のサクソフォーンの入り方が最高です(3分00秒過ぎ)。ギャング・スターの『スキルズ』でサンプリングされてるのですが、元ネタから聴くヒップホップもすごく楽しいです。よく先輩たちから教わったり、自分で『サンプリングラブ』という辞書を引いたりしています」

あなたの知らないユートピアへ

Text:Miho Matsuda  Edit:Sayaka Ito, Saki Shibata, Mariko Kimbara

Profile

MAYU KAKIHATAかきはた まゆ 1995年、東京都生まれ。学生時代の5年間、ディスクユニオンでアルバイトを経験。現在はソウル、ファンク、レアグルーヴを中心としたDJ活動のほか、音楽誌『RAPTURE MAGAZINE』を不定期で発行し、雑誌『Silver』の編集も務める。

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