スティーヴ・アオキが今、ブランドを始動した理由は? 米原康正が直撃 | Numero TOKYO - Part 4
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スティーヴ・アオキが今、ブランドを始動した理由は? 米原康正が直撃

S「ファンの前に出て行くと、目の前で感極まって泣いてしまう人がいたりするんだけど、自分もよく泣いてしまう。つい涙が溢れてしまうんだけど、それは自分のためではなくて、彼らの想いを感じるから。よくよく考えてみると、みんなは自分ではなくて、曲のことを愛してくれているんだよね。自分はひとつの象徴に過ぎない。背後にある曲のことをこよなく愛してくれているということを感じられて、それはそれでものすごく感動する」
Y「それが原動力になっているのかな。スティーヴのステージは、観客の熱がすごい。本人のエネルギーがすごいから、作るものは音楽にしても、服にしても、人に熱を与えるんだろうね。次のコレクションも見せてもらったけど、かなり良かった!」
S「自信があるよ。秋冬、春夏というシーズンでの切り替えではなくて、はじまりからずっと続いているというイメージ。ファーストコレクションからセカンドも連番で、アイテムひとつひとつに番号を振っているんだ。ひとつひとつに対して意味を持たせるために。これって日本的なアプローチかもって思うこともあるんだけど、番号を付ける作業は自分にとって特別なこと。コレクションもそうだけど、Instagramに投稿している『アオキ・ジャンプ』も、大切なことだから記録に残して、それぞれに意味を持たせるために番号を振っているのと一緒だね」
Y「スティーヴがすごい速度で配信している情報は、そのスピード感からは想像できないくらい頭の中でひとつひとつの意味が考えられている。だから、オーディエンスはスティーヴが次に何を言うか、気になるんだよね。そういう事実こそ、ブランドというタイトルが付くのにふさわしい。だから、冒頭にも話したけど、スティーヴみたいなアーティストが服を作ることに違和感はなくて、すごく意味があることだと思うし、期待してるよ」
Photos:Yasumasa Yonehara Edit:Yukiko Shinmura

DIM MAK(ディム マック)

1996年にスティーブ アオキらによって設立されたミュージックレーベル。フィロソフィーに「BY ANY MEANS NECESSARY(とにかく絶対やる!)」を掲げ、ロック、パンク、ポスト・パンク、ファンク、レゲエ、ヒップホップ、EDMなど様々なジャンルのアーティストを擁し、ワールドワイドなアーティストの作品をリリースしている。2006年からファッションラインを展開してきたが、2015年新たにアパレルコレクションを立ち上げ、本格的なグローバル展開を目指す。ラグジュアリーやアーバン、ストリートと音楽を愛する大人に提案。音楽と洋服を融合させたコレクションを発表し、ファッション業界からも熱い視線が注がれている。http://dimmakcollection.jp

Steve Aoki(スティーヴ・アオキ)

マイアミ生まれカリフォルニア育ち。音楽プロデューサー、レーベルオーナー、ファッションブランドとのコラボなど多岐にわたり活躍するスーパースター DJ。米『フォーブス』誌が発表した「2015年DJ長者番付」で堂々5 位入りを果たす。リンキン・パークやアフロジャックなど豪華アーティストが参加したアルバム『ネオン・フューチャー』Part1&2絶賛発売中。

米原康正(よねはら・やすまさ)

編集者、クリエイティブディレクター、フォトグラファー、DJ。世界で唯一チェキをメイン機材とするアーティストとして、“女子に人気のある女子を見つける”という特殊能力で、コギャルからゆめかわまで時代に先駆けた女子ムーブメントを次々と世に送りだしている。中国版twitter、“微博”のフォロワー228万人。中国向けサイト“6LDV”を立ち上げ、大規模な個展も成功させた。世界で活躍するTOP DJ,スティーブ青木のブランドDIM MAKの中国展開も手掛け、中国最大の民間航空会社吉祥航空の機内誌の編集長も務める。日本と中国のカルチャーシーンを自身が見てきた自分の言葉で語れる稀有な存在。

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