北川景子の自己分析「まだ立ち止まりたくない時期です」 | Numero TOKYO - Part 2
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北川景子の自己分析「まだ立ち止まりたくない時期です」

Numero TOKYO 79号 きっかけは“コレ”でした vol.52 米倉涼子
Numero TOKYO 79号 きっかけは“コレ”でした vol.52 米倉涼子
──それは意外な変化ですね! 「実際、野菜がたくさん食べられるようになり、肌の調子が良くなった気がします。木村さんは食にとても気を使っていらっしゃって、酵素玄米がいいと教えてくれました」
──人生におけるターニングポイントはいつですか。 「スカウトされて事務所に入ったとき。17歳でした。オーディションで雑誌『セブンティーン』のモデルとドラマ『美少女戦士セーラームーン』の仕事がすぐ決まり、それからずっと走り続けている感じです」
──初めからこの仕事でやっていこうと思えた? 「いや、思えなかったですね。もともと芸能界に興味がなく、田舎の普通の高3の受験生として、地味な生活を送っていました。ただ、ずっと人の役に立つ仕事に就きたいと思っていて、お医者さんや宇宙飛行士もいいな、と。スカウトされたときに『雑誌やテレビで人を楽しませる仕事に興味ない?』と聞かれて、人の役に立つことはこの仕事でもできるんだ!と思い、飛び込んだのですけど」
──何かが違いましたか? 「いざ現場に行ったら、芸能界になんて入るんじゃなかったって思いましたね。本当に失礼な話ですけど、モデルってカメラの前に立って笑うだけの簡単なお仕事だって最初は思っていたんです。それが実際にやってみたら、自分がいかに傲慢だったか、初めての撮影で思い知らされました。プロたちの手で服を着せてもらい、きれいにメイクしてもらっているのだから、うまくいくと思っていたんです。でもいざ撮影が始まったら、スタッフ全員の目線が自分に集中して、驚きました。『もっと笑って』と言われても全然笑えなかった。こんな状況で他のモデルさんたちは笑っていたのか、これはタフな仕事だと実感しましたね。」
──そのタフな仕事を続けようと思えた原動力は? 「もともと我慢強くて、諦める性格じゃなかったから。また簡単なことには興味がなくて。勉強でも解ける問題には興味がないけど、なかなか解けない問題に夢中になる性格なんです。だからこの世界で自分が何もできないとわかり、学べることがいっぱいある、成長できる余地がたくさん残されていることに魅了されました。正解のないお仕事なので、自分なりの正解を探さなければならないのも面白い点で。私は理数系の学生だったので、どんな公式を使っても答えは一つしかないと思っていましたから。その考えも打ち砕かれて。発見がたくさんあって、自分を柔軟にしてくれましたね」

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