市原隼人の心を動かした、ファンからのメッセージとは? | Numero TOKYO - Part 2
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市原隼人の心を動かした、ファンからのメッセージとは?

Numero TOKYO 83号/きっかけは“コレ”でした vol.56 指原莉乃
Numero TOKYO 83号/きっかけは“コレ”でした vol.56 指原莉乃
──挫折や、大きな壁にぶつかった経験はありますか? 「昔は、現場で何十回もNG出して凹んだりもしていましたけど、もう、ちょっとやそっとのことでは落ち込まなくなりましたね。そもそも、役者って考えるのが仕事だと思うから。もし壁にぶつかったら、とことんまで落ちて、もう上がるしかないってところまで自分を追い込んでみる。そこまで行って初めて見えてくるものがあるから。だからよく引きこもってますよ(笑)。それに、いい意味でケツを叩いてくれる地元の仲間がいるんです。『おまえは俺らの誇りなんだからもっと頑張れよ。周りにはつらい思いして、メシも食えないでいるヤツだっていっぱいいるんだから、悩みがあるだけ贅沢なんだよ。もっと悩め!』って(笑)」
──役者・市原隼人の強みとは? 「ないです(笑)。弱い人間ですよ。たぶん自信がないから、何か新しいことをやっていたいし、考えていたい。昨年の夏は、この仕事に入るまで少し時間が空いたんですが、酒に走って飲んだくれちゃうかな!?と思ったら全然飲まなくて(笑)。その間もどうやって人を楽しませるかとか、次にやりたい芝居やアクションのことをずっと考えていました。そうやって独り遊びしているほうが楽しかった。芝居にはうまいもヘタも、正解も間違っているもない。答えがない世界だからこそ、自分だったらどう演じようかって納得いくまで突き詰めていくのが面白い。地元で一緒に育ってきた仲間は、職人になっている友達も多いんだけど、芸能界に進んだ自分もあの頃と意識はまったく変わっていない。彼らと同じで、自分も役者という職人でありたいんです」
市原隼人(いちはら・はやと) 1987年生まれ。小学校5年生のときにスカウトされ芸能界へ。2001年、岩井俊二監督作品『リリイ・シュシュのすべて』で主役に抜擢され映画デビュー。その後、ドラマ『WATER BOYS 2』(04年)、『ROOKIES』(08年)、映画『偶然にも最悪な少年』(03年)、『DOG×POLICE 純白の絆』(12年)など多くの作品で主演を務め、実力派俳優として脚光を浴び続けている。放映中のフジテレビ系ドラマ『カラマーゾフの兄弟』(毎週土曜23:10~23:55)に出演中。

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