フィンランドは理想郷? の解【#私の土曜日16:00】
この新連載タイトルが決まったときのちょっぴり冴えない気持ち……。なぜって、私の土曜日16:00(リアル)は、晴れても降っても雪の日でも、決まって子どもたちの習いごと送迎&見守り任務中。いつだって地味なひとときなんです! そんなわけで、週末の半端な待ち時間のおとも本の中から、最近読んだ新刊などをご紹介したいと思います。
映画はこれですね。宿題がないってのもいいなぁ!
私たちが日々抱えている違和感や閉塞感はフィンランド(つまり、世界一幸せな国)に住めば消えてなくなるわけじゃないし、著者も決して諸手を挙げて礼賛しているわけじゃないのだけれど、やっぱり「フィンランド最高!」と声を大にして言わざるを得ないエピソードがたっぷり……。すべてのシステムは人々が幸せに生きるためにあって、「助けて」と言えば権利を享受できる(のが当たり前の)社会というのは、やっぱり理想郷では!? と思えてならないのでした。都会にあっても森や湖がすぐそばにある、平常心を保てるというのもいい……と指をくわえながら読みつつ、考え方ひとつで視界はひらけるし、声を上げるということがやっぱり大事だなという気づきがあったこともつけ加えておきます。
そして、フィンランドにちなんでもう一冊。『フィンランド語は猫の言葉』は、ネットはおろか本や辞書さえもなかった70年代に当地へ留学した稲垣美晴さんのエッセイ。数年前、文庫版になったのを機に手に取ったのですが、ズバリこれは名著です。言語に関心がある方はもとより、サウナ好きにもおすすめ。そしてもれなく超難解言語ことフィンランド語を話してみたくなるはず。簡単に旅が叶わない今こそ、遠くの日常に思いを馳せてみませんか……というわけで、今日はこのへんで。モイモイ!