週末、オンラインで。世界のミュージアムを巡る旅 | Numero TOKYO
Art / Editor’s Post

週末、オンラインで。世界のミュージアムを巡る旅

コロナ以前、週末はせっせと公園、美術館、動物園、水族館、植物園、図書館へ足を運んでいましたが、2月半ばからはほんのわずかな散歩、公園、空き地、公園……の繰り返し。それはそれで粛々とリフレッシュにはなるものの、長年の習慣の奴隷であった私はもう何を鑑賞するでもなく美術館に行きたくてたまらないのです。

そんなわけでびじゅチューン狂でもある子どもたちに、こんな本を読み聞かせしてみたりもしましたが、ますます美術館が恋しくなり、バーチャルツアーに出かけてみることに。

エルミタージュ美術館 in ロシア・サンクトペテルブルグ

まずはエルミタージュ美術館へ。これは本当にすごいです。もともとはiPhone11のプロモーション用に撮影されたものなのですが、なんと5時間20分ノーカットの長回し(!!)で撮影した映像を公開しています。巨大スクリーンかVR眼鏡で観たい。

グッゲンハイム美術館 in NY

オフィシャルサイトがお宝満載で、アーティストのインタビューなどさまざまなコンテンツが動画や静止画+音声ガイドで楽しめます。言わずと知れたこのフランク・ロイド・ライトの名建築ができるまでのエピソードをキッズ向け動画#SkechWithJeffで公開していたりも。

ちなみに、Google Arts and Cultureでも館内を巡ることができます。誰もいない螺旋の廊下、たまらん!
https://artsandculture.google.com/partner/solomon-r-guggenheim-museum

テート・モダン in ロンドン

3月12日から開催予定だったアンディ・ウォーホル展をキュレーターの案内で紹介しています。他にも、ウォーホル流のシルクスクリーンのプリントの方法を教えてくれる動画があったり、キッズ向けのコンテンツも充実。最高。

国立故宮博物院 in 台北

故宮博物院は独自の720°VRツアーを公開中。これがなんというかオンラインゲーム以前のRPGムードが漂っていて、ややシュールなのですが、それもまた面白い。「Let’s treasure hunting! 白菜を探せ!」という感じ。実際、一昨年のゴールデンウィークに初めて訪れたときも同じことを思ったような気がする。写真はそのときのもの。

三鷹の森ジブリ美術館

休館中の特別企画でスタッフの方による動画日誌を配信中。短い動画ですが雰囲気がよくわかります。ジブリといえばスタジオジブリのサイトで無料配布中のオンライン会議用の壁紙も話題ですね。こちらからDLできます。

まだまだ他にも、世界各地の美術館、博物館のバーチャルツアーがあるようですが、Google Arts and Cultureがやはり最強なのでしょうか。まだまだ長引きそうな外出自粛生活、せめていろいろオンラインで巡ってみたいです。

Profile

井上千穂Chiho Inoue フィーチャー・ディレクター。『Numero TOKYO』創刊時よりエディターとして主に特集を担当。2011年よりウェブマガジン「honeyee.com」「.fatale」の副編集長をつとめ、19年より出戻り現職。作り手の話を聞き、ものづくりの背景を知るとお財布の紐が緩みます。夜な夜な韓国ドラマに、休日は自然の中に逃避しがち。子連れ旅もお手のものな二児の母。

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