Fashion / Editor's Post
フィンランド・ヘルシンキからやってきたサステナブルなジュエリー「Kalevala」
ヘルシンキからやって来たジュエリー「kalevala(カレワラ)」。フィンランドの民族叙事詩『カレワラ』の初版発行から100周年を迎えた1935年、作家のエルサ・ヘポラウタが女性を讃える銅像の建設資金を調達しようとジュエリーをデザインしたことがブランド名の由来です。
1937年、当時の大統領夫人や来賓らにお披露目した40個のブローチから始まったのですが、後に戦争勃発。銅像建設を断念し、収益は母親たちのための施設や孤児院、避難民の仮設住宅建設などに充てたそうです。1946年、最初の目的だった銅像が完成。それ以降、カレワラは人々に愛されるブランドとして人気を博しています。
現在もカレワラのジュエリー工房は風力、太陽光エネルギーを利用、工場排水の大部分は自社で浄化処理して再利用、原料の大部分はリサイクル由来の素材と持続可能な社会を体現しています。またケニアに若い女性を教育するトレーニングセンターを開設したり、枚挙にいとまがないほど社会に貢献。素敵ですね。ピアスは「Midsummer Night Rose(夏至の夜のバラ)」シリーズより。
kalevala
https://www.kalevalashop.jp/
(『Numero TOKYO(ヌメロ・トウキョウ)』2023年9月号「続・ハニカミ日記」掲載)
Profile
田中杏子Ako Tanaka
編集長。ミラノに渡りファッションを学んだ後、雑誌や広告に携わる。帰国後はフリーのスタイリストとして『ELLE japon』『流行通信』などで編集、スタイリングに従事し『VOGUE JAPAN』の創刊メンバーとしてプロジェクトの立ち上げに参加。紙面でのスタイリングのほか広告キャンペーンのファッション・ディレクター、TV番組への出演など活動の幅を広げる。2005年『Numéro TOKYO』編集長に就任。著書に『AKO’S FASHION BOOK』(KKベストセラーズ社)がある。
Twitter: @akotanaka Instagram: @akoakotanaka
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